ものづくり補助金平成26年度製造業石川県

押出成型機を利用した多品種立体造形物の生産プロセス確立

アムズ株式会社

成果ヘチマ様接触材の内製化により原価を約50%低減することができた。

この事例のポイント

  • 主要な内部部品を県外の数社に外注しており、運搬費や在庫管理費が大きくなっている。
  • 浄化槽を生産する自社工場内に多品種立体押出成型設備を導入し、まずヘチマ様接触材の試作開発を行った。
  • ヘチマ様接触材の内製化により原価を約50%低減することができた。ヘチマ様接触材の内製が可能になり、自社工場内で使用する部品を内製できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名アムズ株式会社
所在地石川県 金沢市
業種プラスチック製品製造業
技術分野立体造形
従業員数166人
資本金1億円
設立1960年

事業の背景

当社は工場生産型FRP製浄化槽の製造販売を主な事業としている。浄化槽の主要内部部品はプラスチック成型の専門業者による県外数社の外注となっており、運搬費や在庫管理費が大きくなっていた。小型化、低価格化、高機能化、短納期化などの市場の動きに対応するため、主要部品の内製化が課題とされていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算主要な内部部品を県外の数社に外注しており、運搬費や在庫管理費が大きくなっている。
  • 生産能力小型化、低価格化、高機能化、短納期化などに対応するため、主要部品の内製化が課題となっていた。

やったこと

浄化槽を生産する自社工場内に多品種立体押出成型設備を導入し、まずヘチマ様接触材の試作開発を行った。次にこの装置とヘチマ様接触材の試作で得たノウハウをもとに、中空円筒担体、網様円筒濾材の試作を行った。3種類の部品を同一設備で生産可能とするため、押出機、成型用金型、冷却水槽などを特注で発注し試作検証と装置改良を重ねた。金型先端のノズルを着脱して断面形状を自由に変えられることや、冷却水槽内の引き取り速度と押出量の調整で特性を確認した。

加工機押出成型機
金型押出金型
その他冷却水槽

新しい製品・サービス:ヘチマ様接触材、中空円筒担体、網様円筒濾材

事業の効果

  • ヘチマ様接触材の内製化により原価を約50%低減することができた。

ヘチマ様接触材の内製が可能になり、自社工場内で使用する部品を内製できるようになった。原価を約50%低減でき、導入した押出機は他の部品の成形にも使える能力があることを確認した。社内で試作開発を容易に進められるようになった。高機能接触材の開発や農業集落排水処理施設向けなどの商品展開も進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    浄化槽の主要部品を外注から内製へ切り替える方針が書かれ、浄化槽事業との関連は読み取れるが、中長期の経営戦略上の位置付けは具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県外数社への外注による運搬費・在庫管理費の増加や小型化・短納期化への対応が課題として挙げられている。強みの記載は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    課題として外注依存と運搬・在庫費用を挙げ、内製化でヘチマ様接触材の原価を約50%低減したと記載されており、課題解決の成果が具体的。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    原価を約50%低減したという数字が示されている。付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    社内で押出成型機を使った試作開発を進めた経緯は読み取れる。人材や事務処理体制についての記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    農業集落排水処理施設の改修時の入れ替え用接触材や湿式集塵機向けなど用途と顧客像はうかがえるが、選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    中空円筒担体と網様円筒濾材の内製化検討、高機能接触材の開発という次の段階が示されているが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    線径を細くして比表面積を増やす、炭素を練り込み帯電させるなど高機能接触材の開発が記載されている。市場の普及度に関する記述はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    浄化槽や農業集落排水処理施設への言及はあるが、雇用創出や波及効果についての記述はほとんどない。

  • 費用対効果4

    約50%の原価低減という数字が示されており、費用対効果の一端がうかがえる。投入額や付加価値額は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    押出成型と冷却水槽による成型技術や高機能接触材の開発は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献についての記述は少ない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    金沢市の企業であることはわかるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及はほとんどない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

中空円筒担体、網様円筒濾材の内製化を検討中で、高機能接触材の開発により高付加価値化を進める。関連業者経由で受託生産の検討も進んでいる。

事業者の声

全く取り組んだ事もノウハウもなかった成型方法への挑戦を、ものづくり補助金によって後押しをして頂きました。試行錯誤しながら目的の成型法を確立できたことは大きな成果となりました。今後は今回確立した成型方法も含め、永年取り組んできた浄化槽製造のための様々なFRP及びプラスチックの成型・加工技術を、浄化槽以外の自社製品開発ならびに受託生産の請負など事業の拡大に活かしていきたいと考えております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。