ものづくり補助金平成26年度製造業山梨県

『EPSILON SGR-XⅢ』導入による生産性向上および事業領域拡大プロジェクト

株式会社 ツールデザイン

成果従来機に比べて25〜30%の短縮

この事例のポイント

  • 太物製品の受注が増えたが、自社の加工機は細物に適しており、太物は加工時間が大幅に増え加工コストも高くなる。
  • 粗研削や刃具の溝研削が容易にでき、R形状や刃先再研削も可能なNC制御加工機『EPSILON SGR-XⅢ』を新たに導入した。
  • 従来機に比べて25〜30%の短縮。細物の加工時間が従来機に比べて25〜30%短縮され、太物も無人で粗加工ができるため作業者が他の仕事をできるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ツールデザイン
所在地山梨県 富士吉田市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数6人
資本金100万円
設立2007年

事業の背景

ツールデザインは機械工具を設計する会社として2007年に埼玉県さいたま市で設立され、2011年に富士吉田市に工場を開設して切削工具、金型工具、測定工具などの超硬工具の製造を始めた。特注の高倍率ステージを搭載したスイス製の加工機を使い、手作業で作る汎用工具では得られない難形状・難精度の機械工具を得意としており、受注は年々拡大してきた。細物製品を中心に受注していたが、直径12mm以上の太物製品の設計・製造の依頼も増えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力太物製品の受注が増えたが、自社の加工機は細物に適しており、太物は加工時間が大幅に増え加工コストも高くなる。
  • 納期・工程太物製品は主として外注で製造していたため、顧客ニーズに細かく対応しにくく、製造リードタイムが伸びて納期が遅れることがあった。

やったこと

粗研削や刃具の溝研削が容易にでき、R形状や刃先再研削も可能なNC制御加工機『EPSILON SGR-XⅢ』を新たに導入した。導入した加工機は同社のニーズに応じたオリジナルプログラムを搭載した特注品で、粗加工を行えるようになっている。導入前は粗加工、中仕上げ加工、仕上げ加工を1種類1台の加工機を使って手作業で行っていたため、太物製品では長い加工時間の間ずっと職人が付いていなければならなかった。新たな加工機はプログラミングにより無人で粗加工ができるようになった。試作を行い、細物の加工時間を従来機に比べて25〜30%短縮した。

加工機EPSILON SGR-XⅢ(NC制御加工機)

事業の効果

  • 従来機に比べて25〜30%の短縮
  • 全体で15%程度のアップ

細物の加工時間が従来機に比べて25〜30%短縮され、太物も無人で粗加工ができるため作業者が他の仕事をできるようになった。生産能力は全体で15%程度向上した。内製化によって太物製品のニーズにも応えられる体制が構築された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    2011年の工場開設と超硬工具製造の開始、設計中心から製造までの拡大という過去の取組との一貫性が事例から読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    特殊な難形状・難精度工具に特化し、顧客の小ロット受注や3日納品という強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    太物の外注依存と納期遅れという課題を認識し、NC加工機導入で内製化し生産能力が約15%向上したと述べている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産能力15%アップや細物の加工時間25〜30%短縮は示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    職人の技術と仲間による体制は触れられているが、人材配置や事務処理体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ニーズへの対応、受注増加、3日納品という選ばれる理由が事例中で具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の受注拡大や次代の人材育成に触れるのみで、中長期の課題検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    汎用工具では得られない難形状・難精度の機械工具を手作業で製造し、高付加価値領域に特化している点が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    受注増加や内製化による地域の製造業への効果がうかがえるが、国が補助する理由としての波及効果は具体的には書かれていない。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮と生産能力15%向上は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NC制御加工機の導入は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    富士吉田市での工場開設と地域の製造業での事業展開は読み取れるが、地域経済成長への牽引効果は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回導入した新加工機を活かして受注の拡大をさらに図り、経営を安定させていきたいとしている。次代に向けて同じ思いを持つ仲間を育てていきたいとしている。

  • 目標:発注から納品まで3日で納品できる(メーカーは1ヶ月が普通)

事業者の声

業界で『難しい小ロットの機械工具はツールデザインでやってくれる』と言ってもらえるようになり、設計をベースに製造業としての事業を進展させてきた当社にとって、ニーズのある太物製品の受注に対応していくことは不可欠。会社発展のためにもその生産体制を構築すべき時期だと判断しました。タイミングはやはり大事ですからね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。