ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業山梨県

医療用を中心とした保冷剤応用商品の開発と事業化

A-MEC 株式会社

この事例のポイント

  • 既存の湿布や市販品では冷えが不足し、氷嚢や既存の保冷剤では冷えすぎるため、目的に合った温度を保てない。
  • 3〜5種類の薬剤等を最適含有させて保冷剤の特性を最適化し、人体に最適な温度を長時間保持する新型保冷剤を開発した。
  • 新開発の保冷剤は設定した一定温度で長時間保冷効果が持続し、既存品より早く効果を失うという課題を解決する。

事業者のプロフィール

事業者名A-MEC 株式会社
所在地山梨県 甲府市
業種専門サービス業
従業員数8人
資本金300万円
設立2009年

事業の背景

2011年の東日本大震災後の原発事故を受け、電力不足の暑い夏を見据えて即座に保冷剤の開発に着手した。以来5年以上にわたり新型保冷剤とその応用商品の開発を続けてきた。猛暑対策グッズの「タウンクール」や「保冷ベスト」は累計で2700着以上の販売実績がある。既存の氷嚢や湿布は手間がかかるか効果が薄いものが多く、医療用の保冷ニーズに十分に応えられていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存の湿布や市販品では冷えが不足し、氷嚢や既存の保冷剤では冷えすぎるため、目的に合った温度を保てない。
  • 品質・精度既存品は早期に効果を失い、長時間の保冷が難しい。また結露が多い。
  • 人手・技能医療現場では看護師等の人手不足が顕著で、保冷剤の交換に手間がかかっている。

やったこと

3〜5種類の薬剤等を最適含有させて保冷剤の特性を最適化し、人体に最適な温度を長時間保持する新型保冷剤を開発した。この保冷剤を使い、医療用を中心とした応用製品を開発した。装着用のサポーターも開発し、冷たすぎず安定して長時間使えるようにした。犬用の保冷ベストも開発し、知人のペットに協力してもらって着用実験を行った。開発者自身が体を使って実験を繰り返し、薬剤の配合とサポーターの着用感を細かく調整した。

新しい製品・サービス:医療用を中心とした保冷剤応用商品。目的に合った最適温度を長時間保ち、結露が極めて少なく、凍結して繰り返し使える保冷剤と、その装着用サポーター。

事業の効果

新開発の保冷剤は設定した一定温度で長時間保冷効果が持続し、既存品より早く効果を失うという課題を解決する。結露も極めて少なくなる。看護師等が保冷剤を交換する手間が省け、本来のケアに多くの時間を向けられるようになる。医学的に最適な温度を実現するため治療効果が高まり、患者満足にも貢献する。使い捨てではなく繰り返し使えるため、廃棄物も出ない。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業以来の保冷剤開発の実績や関連商品の経緯は書かれるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    既存の湿布や氷嚢との比較で差別化点は示されるが、市場規模や自社の経営資源の強み・弱みは読み取れない。

  • 課題の認識と解決2

    看護師の人手不足という課題にはふれるが、事業計画としての高付加価値化の道筋は読み取れない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    2020年に売上を切りのいい数字まで伸ばすという目標はあるが、金額や成長率など具体的な数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社長が自ら実験し製品を開発する体制や従業員8人の規模はわかるが、補助事業を遂行する人材体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    累計2700着以上の販売実績や、既存品との比較で最適温度・長時間保冷・結露の少なさを示している。

  • 事業化までの道筋2

    2020年という大目標はあるが、中長期の課題検証や遂行スケジュール、解決方法の記載はほぼない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    既存の水枕や湿布では得られない最適温度の長時間保冷を実現し、医療用保冷の分野で高機能化を図っている。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    熱中症や看護師不足への対応という社会的課題にはふれるが、国が補助する経済波及や雇用創出の理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山梨県甲府市の温暖化対策協議会会長を務めることや地元ブドウの活用にふれるが、地域経済への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2020年を目標に、売上を切りのいい数字まで伸ばすことを目指している。

事業者の声

全部自分で体験実験してますよ。薬剤を細かく調整しつつ、サポーターもそれぞれ着用して実験です。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。