ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業山梨県

低コスト化の仕組み創出による航空レーザー測量サービスの提供

昭和測量株式会社

成果航空測量のコスト 100%→10%

この事例のポイント

  • セスナ機やヘリコプターを使った航空測量はコストが高く、緊急を要する対応は困難である。
  • 近年開発された軽量3Dレーザースキャナー、IMU(慣性計測装置)、GPS(位置情報)をUAV(ドローン)に搭載し、低コストで地形の点群データを取得できる航空測量サービスの構築を図…
  • 航空測量のコスト 100%→10%。UAVに軽量レーザースキャナーを組み合わせることで、従来のセスナ機やヘリコプターによる航空測量に比べて大幅にコストを抑…

事業者のプロフィール

事業者名昭和測量株式会社
所在地山梨県 甲府市
業種技術サービス業
従業員数60人
資本金3,300万円
設立1957年

事業の背景

山梨県は急峻な地形で、台風・豪雨・地震が起きると橋の崩落や道路の寸断、ライフラインの不通が生じ、陸の孤島となる。災害時には現場の詳細な状況を把握するため上空からのデータ取得が必要になる。しかし航空測量は大手会社の独壇場で、地方の測量会社が参入するにはコストの壁があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算セスナ機やヘリコプターを使った航空測量はコストが高く、緊急を要する対応は困難である。
  • 販路・情報発信山梨県内には航空測量業者が存在しないため、県外の業者へ発注される状況があった。

やったこと

近年開発された軽量3Dレーザースキャナー、IMU(慣性計測装置)、GPS(位置情報)をUAV(ドローン)に搭載し、低コストで地形の点群データを取得できる航空測量サービスの構築を図った。UAVに搭載するレーザースキャナーの測定範囲が330°あるため、性能を十分確保できる機体が必要となり、製作会社が首都大学東京と共同開発した機体PD4-BLを参考に、当社の仕様を満たすようPD4-BL(改)の設計を行った。開発したシステムは0.5~1.0㎢を計測対象範囲とし、飛行高度50~80mから地形を計測する。レーザー光を550,000回/秒以上発射して地表から反射して戻る時間差で距離を測定し、水平・標高精度はともに±5cm以内の3次元地形データを取得できる。

検査測定軽量3Dレーザースキャナー
検査測定IMU(慣性計測装置)
検査測定GPS(位置情報)
その他ドローン PD4-BL(改)

新しい製品・サービス:UAV搭載型レーザー測量システムによる低コストな航空レーザー測量サービス

事業の効果

  • 航空測量のコスト 100%→10%

UAVに軽量レーザースキャナーを組み合わせることで、従来のセスナ機やヘリコプターによる航空測量に比べて大幅にコストを抑えたサービスを提供できるようになった。緊急時にも即応できるスピーディな測量が可能になり、県内の航空測量分野に進出する足がかりを得た。樹冠越しに地面を把握できるため、道路や橋梁の設計に活用できる地形データが得られる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    航空測量分野への進出と県内の即応需要が語られ、過去からの測量事業の延長線上にあると読めるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    山梨県内に航空測量業者がおらず県外発注になる現状と、セスナ機・ヘリより低コストな点が述べられ、外部環境と強みが整理されている。

  • 課題の認識と解決4

    従来のTS測量1.0㎢を無人機で代替し、コストを従来の1/10に抑える目標が示され、課題と解決策が対応している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    1/10へのコスト抑制は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の数字は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    社員に山岳経験者が多いこと、機体組立を担当者が指示していることが書かれ、体制の一端はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    水平・標高精度±5cm以内、対象0.5~1.0㎢、飛行高度50~80mなど数値で製品の価値と選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    機体開発の経緯は書かれるが、中長期の課題検証や事業化スケジュールの記述は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県内では航空測量業者が少ないという地域的希少性は読めるが、ジャンルの普及度や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    山梨県の災害(橋の崩落、道路寸断、陸の孤島化)に即応する社会的意義が述べられ、公的な必要性がうかがえる。

  • 費用対効果4

    従来の1/10のコストと1.0㎢の計測を比較しており、費用対効果の方向性が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    UAVに3Dレーザースキャナーを搭載する新手法が示され、災害対応の即応性への貢献がうかがえるが、サプライチェーン面の記述は薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    ドローンによる航空測量の新分野進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はなく、政策的な位置付けは弱い。

  • 地域経済への波及4

    山梨県の地形特性と県内に航空測量業者がいない状況を踏まえ、地域の災害対応力向上に寄与する事業として読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

測量する場所は大自然であり、また被災地でもあります。厳しい場所が基本です。ですから、このドローンで現場は助かります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

高知県学術研究、専門・技術サービス業平成26年度

小型橋梁点検装置の開発

市販のバックホウ本体をベースマシンとして使い、車両通行を妨げない小型橋梁点検装置の開発に取り組んだ。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。