3Dレーザーと多数衛星対応測量機の導入による生産性向上の実現

奈良県の学術研究、専門・技術サービス業の会社が、ものづくり補助金で3Dレーザースキャナーと多数衛星対応GNSS受信機を導入し、現場計測の時間を大幅に短縮した採択事例です。

株式会社三栄測量設計

この事例のポイント

  • 従来の測量は2〜3名の測定要員でトータルステーションを使うため、1日あたりの最大計測ポイント数が限られていた。
  • 3Dレーザースキャナーと、多数衛星に対応したGNSS受信機を導入しました。
  • 3Dレーザースキャナーにより、現場計測の時間が大幅に短縮され、生産性が改善しました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社三栄測量設計
所在地奈良県 生駒市
業種技術サービス業(他に分類されないもの)

事業の背景

当社は1990年代の創業以来、国・県・民間建設コンサルタントから測量業務を請け負っており、奈良県を中心に関西一円の公共事業に特化している。用地測量、路線測量、土地区画整理測量を得意としている。

3D点群データの提供を必要とする測量業務が国土交通省から発注されたことを皮切りに、他自治体や民間建設コンサルタントからも同様の需要が増加傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の測量は2〜3名の測定要員でトータルステーションを使うため、1日あたりの最大計測ポイント数が限られていた。
  • 人手・技能交通量の多い道路上や急峻地帯の危険箇所では保安要員も必要となり、時間・労力・人員のコストが重くなっていた。
  • 新製品・新技術国土交通省の要請などで3D点群データの需要が増加し、データ処理の高度化が急務となっていた。

やったこと

3Dレーザースキャナーと、多数衛星に対応したGNSS受信機を導入しました。3Dレーザースキャナーでカラー3D点群データを高精度かつスピーディに観測し、現場計測の時間を大幅に短縮しました。

GNSS受信機では、点群データに対して特徴点を個別に測定し、より正確な座標を得られるようにしました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

3Dレーザースキャナーにより、現場計測の時間が大幅に短縮され、生産性が改善しました。また、遠方からの観測が可能になり、作業員の安全性が確保されました。

GNSS受信機との併用により点群データの精度と品質が向上し、作業環境と業務プロセスの課題を解決できました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決課題として2~3名体制・トータルステーションによる計測量の限界と安全コストを具体的に挙げ、機材導入で解決を図る計画になっている。

もう一歩だった観点

  • 2
    事業化までの道筋設備導入で業務プロセスを改善するとあるが、導入スケジュールや中長期の課題検証の記述は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    公共事業に特化し長年の実績を持つ事業の延長で3D測量機材を導入しており、これまでの事業活動との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    3D点群需要の増加を外部環境として捉え、奈良県で少数精鋭の強みを持つ測量業者が機材導入で対応する流れが読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    課題として2~3名体制・トータルステーションによる計測量の限界と安全コストを具体的に挙げ、機材導入で解決を図る計画になっている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    測量士・測量士補などの有資格者を少数精鋭で在籍させ、災害時現地責任者も担う体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    用地測量・路線測量・土地区画整理測量を得意とし、3D点群データ需要の増加というニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    設備導入で業務プロセスを改善するとあるが、導入スケジュールや中長期の課題検証の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    基本的な測量であり同業他社と差別化できる独自要素には乏しいと自ら記載しており、新市場性は弱い。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    国土交通省のi-Construction・CIMの推進に対応する3D点群データ需要に応える点が、公的な取組として意義がある。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dレーザースキャナーと多数衛星対応GNSS受信機を組み合わせ、点群データの精度向上と遠方観測による安全確保を実現している。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    i-Constructionの流れに沿うが、日本経済の構造転換に資する進出の記述は薄い。

  • 地域経済への波及3

    奈良県を中心とした関西一円で地域の公共事業に特化し、災害時の地域対応も担う点が地域性として読み取れる。

同じ業種・悩みの採択事例

出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。