ものづくり補助金平成26年度製造業長野県

高断熱性木製サッシのIT利活用した情報提供システム開発

株式会社山崎屋木工製作所

この事例のポイント

  • 木製サッシの受注が増え続けており、対応できる生産体制が必要になっていた。
  • 5軸CNC加工機と連動する木製サッシ加工用の窓枠製造販売プログラム「OPERA」を導入した。
  • 製品情報の提供と受注の手続きが大きく改善され、顧客の満足度向上による製品売上増を目指している。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山崎屋木工製作所
所在地長野県 千曲市
業種家具・装備品製造業
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1958年

事業の背景

同社は卓袱台や茶箪笥などの指物の製作・販売で創業し、その後店舗什器や住宅用家具、建具などの設計・製作・施工を手がけてきた。2011年末に5軸CNC加工機を導入して木製サッシの製造を始め、長野県産材を使った高断熱木製サッシの売上を伸ばしている。木製サッシの売上は家具を上回るようになり、木製サッシはアルミサッシより高価なため、今の主な顧客は富裕層である。2020年に義務化される新築住宅の省エネ基準により、木製サッシ普及の追い風になると期待されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力木製サッシの受注が増え続けており、対応できる生産体制が必要になっていた。
  • 人手・技能製品ごとの図面作成や部材・生産コストの積算、材料の歩留まり計算などを手作業で行う負担があった。
  • 集客・繁閑製品情報の提供と受注の手続きに時間がかかり、顧客の満足度を高めにくかった。

やったこと

5軸CNC加工機と連動する木製サッシ加工用の窓枠製造販売プログラム「OPERA」を導入した。このシステムにより、製作図面の作成から部材および生産コストの積算、材料の歩留まり計算、断熱性能やランニングコスト、年間エネルギーコスト削減量の計算、木材・複層ガラス・金物などの部材発注までを行えるようにした。完全オリジナル形状の製品づくりに対応し、各種データを見える化した。

加工機5軸CNC加工機
ソフトOPERA(窓枠製造販売プログラム)

新しい製品・サービス:長野県産材を使った高断熱木製サッシ(オリジナルブランド「キュレイショナー」)

事業の効果

製品情報の提供と受注の手続きが大きく改善され、顧客の満足度向上による製品売上増を目指している。各種データの見える化により、2020年の省エネ基準義務化に対応した製品を提供できるようになる。2019年度に稼働させる専用工場の建設も計画している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    2011年の5軸CNC導入から木製サッシ製造を開始し、長野県産材の高断熱製品開発を続けてきたことが読み取れるが、経営戦略上の位置付けは記述が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    2020年の省エネ基準義務化を追い風と捉え、完全オリジナル形状と断熱性能に特化して国内同業社と差別化している点が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    木製サッシが売上を伸ばす一方、高価で富裕層中心という課題を認識し材料・コスト研究に取り組むとあるが、解決策の詳細は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上目標を上回る勢いとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、数値目標はうかがえない。

  • 事業を進める体制3

    従業員12名で木製サッシ事業を運営し、環境省プロジェクト参画の実績があるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    完全オリジナル形状と断熱性能・意匠性に特化した製品、ショールームでの提示など、製品価値と差別化理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    2019年度稼働を目指し専用工場を隣地に建設する計画や、2020年義務化への対応方針はあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    国内の木製サッシ普及率が約1%で欧米の20〜30%に比べ低いと示し、高付加価値・高断熱の分野で差別化する点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    木材の断熱性能による消費エネルギー削減や森林資源の有効利用、長野県産材の活用など、社会的な意義が数字つきで示されている。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は記載がなく、わずかにうかがえるのみである。

  • イノベーションへの貢献4

    OPERAによる設計から積算・発注までの一貫システムやCNC連動など、デジタル技術の活用による見える化が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    木製サッシの普及が省エネ基準義務化の追い風になると期待するとあり、構造転換への寄与がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    長野県産材を活かした製品で地域の木材利用を進めるとあるが、雇用や地域経済成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2019年度稼働を目指して専用工場を隣地に建設する計画である。今期は売上目標を上回る勢いである。

事業者の声

木製サッシの売上げが立てられるようになって4年目。2年前から家具を上回るようになり、今期も売上げ目標を上回る勢いです。木製サッシはアルミサッシに比べてかなり高価なため、今はまだ富裕層がメインターゲットですが、より多くのお客様に使っていただけるよう材料やコストなどの研究に取り組んでいます

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。