ものづくり補助金平成26年度製造業岐阜県

航空機産業向けロボット装着用の小型軽量・高トルクの高速加工主軸の試作・開発

レクサス株式会社

この事例のポイント

  • 航空機分野での実績がなく、航空機産業への参入に信頼性を示せなかった。
  • 加工用ロボットに装着する航空機向けの穴あけと外周切削用の加工主軸の開発と試作を行った。
  • 小型軽量・高トルクにおいて国内外の大手メーカーの既存品と比べ優位性を得て、より低コストで短納期を図ることができた。

事業者のプロフィール

事業者名レクサス株式会社
所在地岐阜県 各務原市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数3人
資本金4,550万円
設立2002年

事業の背景

創業当初から加工用機械設備で使われる加工主軸(モータースピンドル)の小型化を独自の強みとし、自社ブランドの小型モータースピンドルを自動車関連部品メーカーを中心に販売していた。航空機組立メーカーから航空機向けモータースピンドルの開発依頼があり、航空機分野への参入の機会を得た。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能航空機分野での実績がなく、航空機産業への参入に信頼性を示せなかった。
  • 品質・精度自社における品質保証体制の整備が不足していた。
  • 新製品・新技術高機能高速加工主軸メーカーへの脱却を目指す必要があった。

やったこと

加工用ロボットに装着する航空機向けの穴あけと外周切削用の加工主軸の開発と試作を行った。自動車部品加工で特許を取得している小型化の技術とノウハウを用い、小型軽量・高トルク高速加工主軸と特注コントローラーを開発し、一次、二次と実証を重ねた。国内外の既存品と比較して、より高性能で低コストかつ短納期の実現を目指した。加工主軸の加工精度検証を確立するため多機能加工機を導入し、実加工による耐久テストや加工精度検証を自社で行える環境を整えた。

検査測定多機能加工機
加工機加工主軸(モータースピンドル)

新しい製品・サービス:航空機産業向けロボット装着用の小型軽量・高トルク高速加工主軸

事業の効果

小型軽量・高トルクにおいて国内外の大手メーカーの既存品と比べ優位性を得て、より低コストで短納期を図ることができた。加工主軸は主軸冷却性能、重量低減、主軸耐久性能で、電動コントローラーは小型化、電源効率、多機能化で優位性を実証し、航空機産業への本格参入の足掛かりを得た。自社で完成品評価工程を行えるようになり、ファブレス企業に近い業態から高性能高速加工主軸メーカーへ脱皮する契機となった。航空機部品向けの高難度な試作開発の実績により、製品の広がりと新たなノウハウが蓄積された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性4

    自動車部品加工で特許を取得した小型化技術を基に、航空機向け加工主軸へ展開する一貫した流れが書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内外の大手メーカーの既存品と比べ小型軽量・高トルクを低コストで実現したと記載があるが、市場動向の数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    航空機分野で実績がない課題と品質保証体制の不備が挙げられ、解決策として自社での評価設備導入が述べられている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    航空機向け量産案件の受注獲得に期待が高まるとあるが、賃上げを含む付加価値目標の数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    自社で完成品評価を行える体制を整えたと書かれているが、人材や事務処理能力への具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小型軽量・高トルクや低コスト・短納期が優位性として挙げられ、顧客は航空機部品メーカーと示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は量産効果による原価低減や内装化率アップを進めるとあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高性能高速加工主軸という分野で、高水準の小型軽量・高トルク性能を示す記述はあるが、普及度の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    航空機産業向け需要の伸びが期待されると書かれているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は事例に示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    小型化技術や電動コントローラーの多機能化はあるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    航空機産業への本格参入を通じた事業拡大がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

航空機産業向けロボット装着用の高速主軸を事業化し、量産効果による原価低減と新規設備導入などによる内製化率アップを進めながら、納期短縮を図り、さらなる売上の拡大と安定化を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。