ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業岐阜県

「省資源化に対応したタイル・石材等建材の立体的レリーフ製品の開発」事業

ミツル陶石株式会社

成果材料ロス率5%以内を達成

この事例のポイント

  • 建築市場では平面形状の製品から立体的なデザインの製品へとニーズが変化し、新たな製品開発が求められていた。
  • 立体彫刻を施す彫刻機JK-9015S型を1台導入し、3Dデザインデータの作成ソフトとともに操作方法を習得した。
  • 材料ロス率5%以内を達成。試作品のテスト生産を通じて切削速度やドリルの調整を整理した「レリーフ彫刻製造マニュアル」を作成し、多彩なデザインが実現…

事業者のプロフィール

事業者名ミツル陶石株式会社
所在地岐阜県 多治見市
業種建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
技術分野デザイン,立体造形
従業員数5人
資本金2,000万円
設立1988年

事業の背景

창業以来、国内外からタイルや石材を厳選して卸売事業を展開してきた。近年、建築市場では平面形状の製品から陰影を楽しめる立体的なデザインの製品へと需要が変化している。市場の流行は速く、在庫の増加と開発費用の制約があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑建築市場では平面形状の製品から立体的なデザインの製品へとニーズが変化し、新たな製品開発が求められていた。
  • 生産能力市場の流行は急速に移り変わるためデッドストックが増え、多くの開発費用を割けない現状があった。
  • 新製品・新技術少量・短納期・低コストでオリジナルデザインの製品開発を可能にするため、社内で希望のデザインを3D化して彫刻を施す内製化の仕組みが必要だった。

やったこと

立体彫刻を施す彫刻機JK-9015S型を1台導入し、3Dデザインデータの作成ソフトとともに操作方法を習得した。石材、タイル、レンガ、ガラス、木材などの素材ごとに、適したドリルの種類や回転数、彫刻速度などを検証した。新たにデザイン担当者を設定し、独自の市場ニーズ調査に基づいて難易度の低いものから複雑なものまで多彩なデザインを考案した。在庫品や処分予定品を用いた単体デザインを22種類、既存の平面形状製品と組み合わせたトータルデザインを49種類、計71種類の試作品を開発した。テスト生産で仕上がりを確認し、生産時間やコストを算出した。

加工機立体彫刻機JK-9015S型
ソフト3Dデザインデータ作成ソフト(ArtCam)

新しい製品・サービス:タイル・石材等の立体的レリーフ製品(天然石やレンガに3D彫刻を施したオリジナル製品)

事業の効果

  • 材料ロス率5%以内を達成
  • 生産時間11%削減
  • 約70種類の試作品開発(単体デザイン22種類、トータルデザイン49種類)
  • 製造原価の目標値である15,000円以下を達成

試作品のテスト生産を通じて切削速度やドリルの調整を整理した「レリーフ彫刻製造マニュアル」を作成し、多彩なデザインが実現できる生産技術が向上した。テスト生産では欠けや歪み、寸法精度の差がなく品質目標を達成し、材料ロス率5%以内で製品開発ができるようになった。既存の加工設備を併用して加工時間を11%短縮し、製造原価も目標の15,000円以下を達成した。在庫品の活用により産業廃棄物を減らし、省資源化にも取り組んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    在庫品の活用と少量・短納期の内製化が課題として挙げられ、既存の卸売事業との関連は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場の流行変化と多くの開発費を割けない現状が述べられているが、自社の強み・弱みを踏まえた競争優位の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    デッドストックや少量・短納期への対応が課題として明示され、彫刻機導入と内製化で対応する計画が具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    材料ロス率5%以内、生産時間11%削減、製造原価15,000円以下の目標と達成が数字で示されており、付加価値向上の目標は読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    デザイン担当者を新たに設定したことは書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    建築家などからのオーダーや多品種少量のニーズに応える製品として、顧客層や選ばれる理由が事例中で具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋4

    試作、マニュアル作成、テスト生産を段階的に進め、各年度の成果と課題解決の流れが時系列で明確に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    立体的レリーフの製品は従来の平面形状品と比べて高付加価値を狙う内容だが、分野の普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    在庫品の再活用による産業廃棄物削減など省資源化が述べられているが、経済波及効果や雇用創出の記述は読み取れない。

  • 費用対効果4

    生産時間11%削減、材料ロス率5%以内、製造原価目標達成など、設備投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    3D化とArtCamによる内製化の仕組みは示されているが、サプライチェーン全体への貢献や新ビジネスモデルとしての記述は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    多治見市の陶石・タイル事業者である点はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出や経済成長への言及は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は建築家などからの要望に応えて世界に1つだけのオーダーにも対応するほか、珪藻土などに彫刻を加えたエンドユーザーの暮らしに取り入れられる商品づくりなど、顧客層の幅を広げる製品開発にも取り組む。

事業者の声

自然素材の魅力を高める立体形状加工で空間をより引き立たせる製品を提供したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。