ものづくり補助金平成26年度製造業静岡県

NCルーター導入による人工大理石の製造環境改善

株式会社福島製材所

成果加工速度 20秒/m→15秒/m

この事例のポイント

  • 設備の老朽化により加工速度が遅く、顧客の要求に応えることが難しくなっていた。
  • 最新のNCルーター加工機を導入し、人工大理石の穴あけと切断加工を行う体制を整えた。
  • 加工速度 20秒/m→15秒/m。新型機の導入で加工速度が20秒/mから15秒/mに短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社福島製材所
所在地静岡県 静岡市
業種木材・木製品製造業
技術分野精密加工,製造環境,表面処理
資本金4,950万円
設立1924年

事業の背景

株式会社福島製材所は1924年に創業し、当初は製函業、のちに外材の製材業、再割製材へと変遷したが、2016年に製材の歴史に区切りをつけた。製材業の取扱量は環境変化により減少の一途をたどり、反比例して人工大理石製品の加工事業が年々増加した。現在は大手コンビニ各社のレジカウンターやホテルのドレッサー、共用トイレ用部品の製作・納品を主たる業務としている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力設備の老朽化により加工速度が遅く、顧客の要求に応えることが難しくなっていた。
  • 品質・精度設備の老朽化により加工精度が粗く、人手による再加工が必要で、加工・再加工に多大な時間がかかっていた。
  • 人手・技能CADで作成した図面情報を現場のNCルーターに人手で再度打ち込む作業があり、インプットミスによる製造ロスの温床になっていた。
  • 納期・工程繁忙期には後工程の組立に製品を流せず、仕事の依頼を断らざるを得ないこともあった。
  • その他設備の老朽化により集塵能力が劣り、大量の粉塵が発生して作業環境と作業者に著しい悪影響を及ぼしていた。

やったこと

最新のNCルーター加工機を導入し、人工大理石の穴あけと切断加工を行う体制を整えた。CADの図面情報を直接NCルーターに取り込めるようにし、二度の人手によるインプット作業を一度に減らして、作業時間の短縮と人為的ミスのリスク低減を図った。また、この事業を契機にオペレータを増員するための教育訓練を行った。

加工機NCルーター加工機

新しい製品・サービス:変化する人工大理石加工ニーズに対応するための新たな試作品

事業の効果

  • 加工速度 20秒/m→15秒/m
  • 工程数 2工程→0工程

新型機の導入で加工速度が20秒/mから15秒/mに短縮した。精度が向上して人為的なミスがほぼなくなり、再加工が不要になって2工程を削減でき、余剰人員3名を他の工程に配置転換できた。それぞれの工程にかかる時間が大幅に短縮され、繁忙期の時間外作業も半減した。集塵機能の改善で粉塵が減り、製造環境改善の目標も達成された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1924年創業から製材業、人工大理石加工への変遷が書かれ、過去の事業との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客の要求に応えられない老朽設備の課題や、大手コンビニ・ホテル向け製品の加工実績は書かれているが、競争優位性の記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    加工速度20秒/mから15秒/m、2工程削減、余剰人員3名の配置転換など、課題と効果が具体的な数字で結びついている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工速度が20秒/mから15秒/mへ短縮、2工程削減、繁忙期の時間外作業半減と数値目標の成果が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    オペレータ増員のための教育訓練を行ったと書かれているが、体制の詳細や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手コンビニ・ホテル向け製品と顧客ニーズへの対応は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    デザイン強化や異業種への販路開拓という今後の方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    人工大理石加工を主業務とするとあるが、高付加価値化や高価格化を図る根拠は読み取りにくい。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮や余剰人員の配置転換など生産性向上の効果はうかがえるが、補助金投入額との比較は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NCルーター導入による加工工程の改善はうかがえるが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    静岡市清水区に所在することは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用拡大の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

100年以上培った木材加工の技術をさらに進化させ、変化する人工大理石加工ニーズに対応するため、デザイン面の強化に力を入れて新たな試作品の加工に取り組んでいる。異業種への販路開拓も視野に入れ、挑戦を続けていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。