ものづくり補助金平成26年度製造業愛知県

灯油を代替燃料とする建設業向けガスバーナーの量産技術確立と低価格化の実現

榮製機株式会社

この事例のポイント

  • 工具用ガスバーナーの需要が減り、主力のガスバーナー事業で市場が縮小していた。顧客が金物屋や管材屋からホームセンターに移ったことにも対応できていなかった。
  • コンピューター数値制御(CNC)自動旋盤をスター精密製で導入し、素材の切断と穴開けを一つの工程に集約した。
  • 素材の切断と穴開けを一工程に集約したことで、コストを約25%削減できる見込みがついた。

事業者のプロフィール

事業者名榮製機株式会社
所在地愛知県 豊川市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
資本金3,240万円
設立1939年

事業の背景

榮製機は工具用ガスバーナーの老舗メーカーで、トーチランプが主流の頃からバーナー製造に携わってきた。工具用ガスバーナーは水道管のロウ付けが主な用途だったが、工法の変化で需要が減少していた。主力のガスバーナー事業では市場が縮小し、苦戦を強いられていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信工具用ガスバーナーの需要が減り、主力のガスバーナー事業で市場が縮小していた。顧客が金物屋や管材屋からホームセンターに移ったことにも対応できていなかった。
  • 新製品・新技術プロパンガス用の大火力バーナーを灯油で実現しようとしたが、灯油は火力が低く、液体のままでは燃焼しなかった。
  • 生産能力新製品は市場価格に比べて高額で、コストを下げるために作り方を変えて量産体制を整える必要があった。

やったこと

コンピューター数値制御(CNC)自動旋盤をスター精密製で導入し、素材の切断と穴開けを一つの工程に集約した。これによりコスト約25%の削減を見込んだ。灯油を圧縮空気でミスト状にし、気化させなくても燃焼する仕組みを作った。さらに噴射の勢いを大きくし、灯油でもプロパンガスと同程度の大火力を噴出することに成功した。新製品のリピート注文で新機能の付加を希望されたが、25%削減したコストの範囲内でやりくりし、1作目と同価格で提供できた。

加工機CNC自動旋盤(スター精密製)

新しい製品・サービス:灯油を代替燃料とする建築業向けガスバーナー

事業の効果

素材の切断と穴開けを一工程に集約したことで、コストを約25%削減できる見込みがついた。灯油でプロパンガスと同程度の大火力を実現し、新製品を開発できた。新機能を追加したリピート注文でも、削減したコストの範囲内で1作目と同価格で提供できた。導入した機械は既存の商品製造ラインで力を発揮し、全事業の効率を押し上げている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のバーナー製造の蓄積と顧客の声を商品に反映する方針が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ガスバーナー市場の縮小や高い仕上げ技術への顧客の評価が書かれ、強みと外部環境の関係は読み取れるが競争優位の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    灯油の火力不足や液体燃焼の課題を特定し、圧縮空気での気化や噴射制御で解決する方針が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    コスト約25%削減の見込みや同価格での提供が書かれ、付加価値や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社員数や人材体制の記載はなく、事例紹介の文章からは補助事業の遂行体制はわずかにうかがえるのみ。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    灯油でプロパンガス同等の大火力を実現し、顧客の要望に応じてカスタマイズする点など選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    量産体制確立と市場投入に向けた検討の流れは書かれるが、スケジュールや課題解決の具体的方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    灯油を燃料とする大火力バーナーは新市場の製品で、顧客ニーズを拾い高価格化ではなく新製品開発に挑んだと書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    ホームセンター化や調理用途の広がりに触れるが、国が補助する積極的理由や雇用創出などは記載されていない。

  • 費用対効果3

    ものづくり補助金を使いCNC旋盤でコスト約25%削減を見込んだと書かれ、費用対効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    豊川市の所在地は書かれるが、地域の特性を活かした経済成長への言及はわずかにうかがえるのみ。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客の声に丁寧に耳を傾ける積み重ねの末に、市場を席巻するような新製品の開発を狙っている。

事業者の声

「強みは、顧客の声に柔軟に対応することです」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。