ものづくり補助金平成26年度製造業滋賀県

鋳型品質と生産性向上の両立による高品質鋳物製造ラインの構築

株式会社マツバヤシ

成果不良率の低減による収益性向上を実現した(数値の記載なし)

この事例のポイント

  • 大型の鋳造物は半自動造型では対応できず、1日10枠しか生産できない自硬性鋳型造型に頼らざるを得なかった。
  • 砂に水と粘土を混ぜたシステムサンドを使い、型の製造まで人手を要しない機械造型を行う自動造型機を導入した。
  • 不良率の低減による収益性向上を実現した(数値の記載なし)。顧客ニーズに応えて生産量を増やし、不良率の低減により収益性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マツバヤシ
所在地滋賀県 彦根市
業種非鉄金属製造業
技術分野材料製造プロセス,精密加工,製造環境
従業員数17人
資本金2,000万円
設立1949年

事業の背景

当社は昭和24年設立の鋳造・金属加工メーカーで、彦根の地場産業であるバルブやポンプ部品の型設計・鋳造・加工を一貫して行っている。顧客からは多品種小ロット化やQCD向上の要請が高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型の鋳造物は半自動造型では対応できず、1日10枠しか生産できない自硬性鋳型造型に頼らざるを得なかった。
  • 人手・技能熟練作業者が単純な鋳型造型に取られ、本来注力したい高難度で収益性の高い案件を増やせなかった。
  • 品質・精度不良率が高く、作り直しや修正が多かった。

やったこと

砂に水と粘土を混ぜたシステムサンドを使い、型の製造まで人手を要しない機械造型を行う自動造型機を導入した。枠サイズは300×250×160Hの小型かつ単純な形状に限られていた半自動造型に代わり、比較的シンプルな中型製品向けの造型を大量に行えるようにした。これにより高品質な砂型を大量生産でき、熟練作業者が複雑な自硬性鋳型造型に集中できるようになった。

加工機自動造型機

事業の効果

  • 不良率の低減による収益性向上を実現した(数値の記載なし)
  • 残業ゼロを実現した

顧客ニーズに応えて生産量を増やし、不良率の低減により収益性が向上した。残業ゼロを実現し、作り直しや修正も減った。自動化で生じた余力により熟練工による難度の高い鋳造を増やせるようになり、技術力と収益性を高める体制が整った。新規顧客開拓で防衛関連製品を受注し、既存製品の受注も拡大した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    鋳造・金属加工の一貫生産という既存事業の延長で、自動造型機導入が位置づけられている。ただし経営戦略上の明確な位置づけ文言は乏しい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    熟練工の高難度鋳造と自硬性鋳型造型を強みとし、大手が取り組まない領域に注力すると書かれている。顧客要請への対応も具体的。

  • 課題の認識と解決4

    半自動造型の枠サイズ制約で1日10枠しか生産できない課題を認識し、自動造型機導入で解決したと書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    残業ゼロや不良率低減が示されるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練工による一貫生産体制が図3等で示されているが、補助事業の遂行体制(人材、事務処理)の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    防衛関連製品の受注につながった一貫生産体制と高品質・多品種少量対応という強みが、顧客に選ばれる理由として示されている。

  • 事業化までの道筋4

    後工程の切削加工がボトルネックになるとの課題を挙げ、工作機械の追加導入を今後の方針として示している。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    青銅鋳物で高品質・多品種少量を強みとし、鉛代替の青銅合金(RoHS対応)にも触れるが、高付加価値化の水準を数値で示していない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    防衛関連製品の受注や地場産業(バルブ・ポンプ部品)の供給維持に言及しているが、雇用創出や波及効果の数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    不良率低減、生産量増加、残業ゼロと効果は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動造型機による生産性向上は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションへの言及は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    彦根の地場産業であるバルブ・ポンプ部品の供給を担う点が地域特性として書かれているが、地域成長への寄与は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

鋳造能力の向上で後工程の切削加工が新たなボトルネックとなったため、工作機械の導入で工場全体の生産能力向上を目指す。自動造型に必要な砂供給の高速化も検討する。今後は顧客開拓を進め、10年後には航空機関連部品を手掛けられる技術力を持つ会社になることを目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。