ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

標準3日、最短即日の加工と納期管理システムで製造業を支援

日本ツクリダス 株式会社

この事例のポイント

  • 金型の荒加工は納期が何より重視されるが、3日後の納期を実現するには協力会社に頼る時間がなかった。
  • 平成26年度のものづくり補助金でNC旋盤を1台追加導入し、従来の3台と合わせて運用した。
  • NC旋盤の追加導入により生産能力が上がり、特急対応がしやすくなった。

事業者のプロフィール

事業者名日本ツクリダス 株式会社
所在地大阪府 堺市南区
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数14人
資本金333万円
設立2013年

事業の背景

同社は平成25年に機械部品などの商社として設立され、同年中にNC旋盤を導入して製造部門を設けた。金属加工業界では異例の短納期対応を行っており、金型の荒加工などでは納期が何よりも重視される。主な取引先は三菱マテリアル株式会社や株式会社小松製作所など平成29年8月現在で約280社である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程金型の荒加工は納期が何より重視されるが、3日後の納期を実現するには協力会社に頼る時間がなかった。
  • 生産能力1個からの小ロット生産で機械の設定をこまめに変える必要があり、少しでも効率的に作業を進める工夫が求められていた。
  • 人手・技能製造担当社員は異業種からの転職者など金属加工の初心者が中心で、依頼を数多くこなして技能を高める体制が不可欠だった。

やったこと

平成26年度のものづくり補助金でNC旋盤を1台追加導入し、従来の3台と合わせて運用した。1台当たりの対応する加工サイズの幅はより限定的になる一方、段取りにかかる時間を効率化できる構成とした。加工サイズごとに担当するNC旋盤を決め、近い設定の依頼を集中的にこなす体制を取っている。治具や工具の交換作業、プログラム作成などの加工前の準備時間を短くする工夫も行っている。導入した装置はやや小型で精度の良いNC旋盤である。

加工機NC旋盤

事業の効果

NC旋盤の追加導入により生産能力が上がり、特急対応がしやすくなった。加工サイズごとの段取りが効率化され、同社が掲げる「デリバリー重視」のスタンスがさらに強化された。将来の受注増加にも備えられる形になった。納期管理システムは月3万円または年30万円の定額制で定期的な売り上げを確保できる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年設立の商社から製造部門を追加し、短納期加工へ事業を広げた経緯が書かれ、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    標準3日・最短即日の短納期対応や、協力工場と自社加工の併用が示され、強みは読み取れるが市場動向の分析は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    金型荒加工の納期課題に対しNC旋盤増設で対応したと書かれ、課題認識はあるが付加価値向上の数値目標は見当たらない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。生産能力向上の定性的な記述のみ。

  • 事業を進める体制3

    社員14名で未経験者を育成し、NC旋盤3台を運用していると書かれ、体制の一端は読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    標準3日・最短即日の納期、月3万円または年30万円の定額制など、顧客と価値が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    NC旋盤導入後の遂行方法やスケジュールは示されず、今後の戦略は三本柱の方向性にとどまる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    短納期加工は金属加工業界で異例とされるが、高付加価値化・高価格化の具体的記述は少ない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    製造業の支援や中小製造業への普及が狙いと書かれるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金は導入のきっかけと述べられるが、投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    納期管理システムの販売やデータ管理は書かれるが、先端的デジタル技術の活用による地域・サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    製造業向けシステム販売や商社・製造の三本柱は書かれるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    大阪府堺市での事業と中小製造業支援が書かれ、地域の特性を活かす記述はわずかにうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製造とシステムの両部門に力を入れ、顧客開拓を進めることで協力工場の開拓や商社部門の強化にもつなげる。金型の荒加工だけでは仕事が確保できないため、幅広い機械部品も手がけて業務の範囲を広げ、成長を図る。製造業向けのコンサルティング型販売にも注力する。

事業者の声

これまで以上に特急対応がしやすくなった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。