回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
村上精機 株式会社
| 事業者名 | 村上精機 株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府 堺市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 精密加工,製造環境,測定計測 |
| 従業員数 | 41人 |
| 資本金 | 2,200万円 |
| 設立 | 1959年 |
昭和34年の設立以来、切削・研削・電気加工による金属加工を行ってきた。当初は2社の下請けだったが、バブル崩壊後の受注減少を機に新規取引先を開拓し、トヨタ自動車の エンジン金型を受注した。リーマンショック、東日本大震災、円高で売上高は10分の1にまで落ち込んだ。取引先拡大によりトヨタ向け比率は約40%から10%に下がり、現在の受注内訳は半導体製造装置向けが40〜50%、工作機械向けが約25%、自動車向けが約10%となっている。
抱えていた課題
やったこと
難削材加工用に高性能旋盤を導入した。主軸は最大5,000rpmに対応し、ミーリング機能も追加された。高効率モーターと高剛性により騒音や振動が減り、荒加工の寸法精度も2㎛程度まで狙えるようになった。平成27年度には難削材の放電加工に用いるグラファイト電極を内製化するため、最新型マシニングセンターを導入した。以前の電極内製用機は旧型で効率が上がらなかったが、新型機で高速・高精度の電極を内製し、放電工程へスピーディに渡せるようになった。
| 加工機 | 高性能旋盤 |
|---|---|
| 加工機 | 最新型マシニングセンター |
新しい製品・サービス:蒸気ロータリー発電エンジン(定格発電量10kW)
旋盤の導入により高速加工が可能になり、段取り時間も短縮され、加工精度も向上した。騒音や振動が減って職場環境も改善し、旋盤工程の生産量が増えたことで納期遅れのリスクが低減し、受注量も増加した。電極の内製化により放電加工機の活用場面が大きく増え、新規開拓や受注増の効果も生まれている。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
1934年設立以来の切削・研削・電気加工の実績と、グラファイト電極加工の内製化など過去の取組の延長線上の投資と読める。
半導体製造装置向けが40〜50%を占め、超耐熱合金の航空・宇宙分野への拡大を見据えた強み活用が具体的に書かれている。
トヨタ向け比率を約40%から10%に下げた課題認識と、旋盤工程の生産量増強で納期遅れリスクを減らした効果が記載されている。
加工時間短縮や段取り時間短縮、受注量増加の記述はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。
ISO9001取得、従業員41名、社長の技能継承の仕組みが書かれ、体制の一部が読み取れる。
高精度加工や難削材加工の強みと主な取引先は示されるが、顧客ターゲットの裏付けは具体性が薄い。
伝承マニュアルの外販や自社製品開発への挑戦が今後の戦略として示されるが、スケジュールや解決方法は書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
超耐熱合金の難削材加工や、5,000rpmの高速加工で同分野の高水準の加工を図る取組と読める。
航空・宇宙分野の拡大や新規取引先開拓による受注増が書かれ、地域波及は読み取りにくい。
新規開拓・受注増の効果は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。
バイオマス熱電併給システムの産学連携開発がうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーン貢献の記述は乏しい。
航空・宇宙分野への進出や自社製品開発への挑戦は読み取れるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。
堺市の地域企業であることはわかるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長牽引の記述は乏しい。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
高精度加工の技術を生かして自社製品の開発に挑戦している。蒸気ロータリー発電エンジンは農業残渣などの未利用資源を活用する小規模バイオマス熱電併給システムとして大阪府立大学らと産学連携で開発・実証を進めている。また、社内の技能・技術の伝承マニュアルを動画教材などの形態でインターネット等で外販していく。
単に注文を受ける立場ではなく、作ってほしいとお願いされるようになりたい
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
大型製品の加工に対応するため、マシニングセンタを導入した。