ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

新発想アンカーボルト引張荷重試験器による安心、安全な施工検査事業

有限会社 川上製作所

成果ボルト1本あたりの検査時間 5分→秒→10分→秒

この事例のポイント

  • 施工現場でのボルト検査は1本あたり約5分を要しており、検査の効率化が求められていた。
  • 株式会社トラスト(大阪府茨木市)の製造・販売する「アンカープロチェッカー」の先端の交換ヘッドを同社が手がけた。
  • ボルト1本あたりの検査時間 5分→秒→10分→秒。ボルト1本あたりの検査時間が約5分から約10秒へと大幅に短縮され、施工現場の検査効率が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 川上製作所
所在地大阪府 大阪府大阪狭山市
業種金属製品製造業
技術分野製造環境,測定計測
従業員数20人
資本金3,000万円

事業の背景

同社は金属部品の切削加工を中心に素材から完成品までを手がけ、摩擦圧接技術に関する長年のノウハウを生かして顧客に逆提案する営業を主力としている。橋梁や看板などの構造物ではアンカーボルトが使われているが、老朽化や施工不良によりトンネルの陥落や看板の落下など安全性が不安視されていた。販売は平成27年より展示会などで営業を開始し、平成28年12月頃から販売数が増加した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力施工現場でのボルト検査は1本あたり約5分を要しており、検査の効率化が求められていた。
  • 新製品・新技術アンカーボルトの老朽化や施工不良により安全性が不安視されており、施工時の引張荷重を確かに確認する手段が必要とされていた。

やったこと

株式会社トラスト(大阪府茨木市)の製造・販売する「アンカープロチェッカー」の先端の交換ヘッドを同社が手がけた。交換ヘッドはチタン製で、高強度で価格の安いヘッドを摩擦圧接により部品加工し、材料の無駄を省いて加工費も削減した。機器はボルトの強度に応じて赤や青などの色分け表示のほか、音や振動で検査担当者へ知らせる。データは本体に約6,000件を記録でき、PCなどへ転送することでほぼすべてのボルト検査を一括保存できるようにした。1本あたり約10秒での検査が可能になった。

検査測定アンカープロチェッカー(交換ヘッド)

新しい製品・サービス:アンカープロチェッカー

事業の効果

  • ボルト1本あたりの検査時間 5分→秒→10分→秒
  • 月あたりの販売台数 5台→30台

ボルト1本あたりの検査時間が約5分から約10秒へと大幅に短縮され、施工現場の検査効率が高まった。データを機器本体に記録しPCへ転送することで、人手を介さず正確なデータを蓄積できるようになった。大手ゼネコンからの引き合いが増え、販売は月約5台から1ロット30台の受注生産体制へ拡大した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事業内容に摩擦圧接技術の長年のノウハウがあり、それを生かした顧客への逆提案営業が主力と書かれているが、経営戦略上の位置付けは詳しく述べられていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    摩擦圧接で材料費・加工費を低減し、大手ゼネコンからの引き合いが増えたと具体的に書かれ、強みが競争優位として示されている。

  • 課題の認識と解決3

    原価低減のための加工工数削減や形状変更による時間短縮を目指すと書かれているが、課題と計画の定量的な裏付けは薄い。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月5台から1ロット30台の受注生産体制への移行や、約5分から約10秒への検査短縮など、数字で目標水準が示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員20名、量産体制の構築、営業体制の整備に触れているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    1本約10秒の検査、データの機器内記録、赤青の色分け表示など、製品価値と選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    展示会でのプレゼンやゼネコンへの発信強化など方法は書かれるが、スケジュールや課題解決の詳細は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    アンカーボルト検査機器は一般的でなく、チタン製交換ヘッドや異種金属の摩擦圧接など高付加価値化の内容が書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    老朽化や施工不良による安全性の懸念に触れているが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    1本あたり約5分から約10秒へ短縮と具体的だが、補助金額に対する付加価値増加の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ボルト検査データのデジタル記録とPC転送で人手を介さず蓄積する仕組みがあり、現場のデジタル化への貢献がうかがえる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大阪狭山市の企業であることはうかがえるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大手ゼネコンへ高機能性を直接訴える機会を増やし、多角的な発信を進める。原価を下げるため加工工数の低減や形状変更による時間短縮を行い効率化を目指す。

事業者の声

「アンカープロチェッカー」の高機能性と合わせて大手ゼネコンからの引き合いが増えてきた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。