ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

ベルトコンベア設備のプロフェッショナル企業「ベルト巻取車」の開発を進め、顧客利益にも貢献

ユタカ工作 株式会社

成果従来は古ベルトの廃棄処分に年間で数千万円の費用が必要だったが、別ラインでの再利用、海外リサイクル販売が可能となり利益を創出できるようになった。

この事例のポイント

  • ベルト取り替え後の古ベルト処理は人力で行っており、多大な労力がかかり、作業員に危険が伴っていた。
  • ベルト取り替えと古ベルト処理の安全性と効率性を高めるため、約5年前から車載用ベルト巻取装置を自主開発し、動力源をトラックから確保する工夫を凝らしたベルト巻取車の試作を進めてきた。
  • 従来は古ベルトの廃棄処分に年間で数千万円の費用が必要だったが、別ラインでの再利用、海外リサイクル販売が可能となり利益を創出できるようになった。ベルト巻取車の導入により、古ベルトを機械で巻き取って安全に扱えるようになり、安全性と効率性が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名ユタカ工作 株式会社
所在地和歌山県 和歌山市
業種業務用機械器具製造業
技術分野機械制御,表面処理,複合・新機能材料,立体造形
従業員数26人
資本金2億円
設立1945年

事業の背景

同社は1945年に住友金属工業(現新日鐵住金)和歌山製鉄所で貨物自動車修理を主体に創業し、70年あまりの業歴を持つ構内業者である。主力の工事部門は上工程の機械器具設置・補修を手がけ、主力得意先の新日鐵住金から長年厚い信頼を得ている。ベルトコンベアに関する業務では構内でほぼ100%のシェアを有し、1日平均25件の業務をこなしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ベルト取り替え後の古ベルト処理は人力で行っており、多大な労力がかかり、作業員に危険が伴っていた。
  • コスト・採算古ベルトの廃棄処分に年間で数千万円の費用が必要だった。
  • 人手・技能修理に駆けつける仕事は若者に人気がなく、人材の確保が課題である。

やったこと

ベルト取り替えと古ベルト処理の安全性と効率性を高めるため、約5年前から車載用ベルト巻取装置を自主開発し、動力源をトラックから確保する工夫を凝らしたベルト巻取車の試作を進めてきた。今回の補助事業では3台目となるベルト巻取車を製造した。試作品を含めて3台目ということもあり、以前より計画通りに進んだ。

加工機ベルト巻取車

新しい製品・サービス:ベルト巻取車

事業の効果

  • 従来は古ベルトの廃棄処分に年間で数千万円の費用が必要だったが、別ラインでの再利用、海外リサイクル販売が可能となり利益を創出できるようになった。

ベルト巻取車の導入により、古ベルトを機械で巻き取って安全に扱えるようになり、安全性と効率性が高まった。従来は廃棄に数千万円かかっていた古ベルトを別ラインで再利用し、海外へ販売することも可能となり、利益を創出できるようになった。新日鐵住金のJK活動で優秀賞を受賞したことで、構内での存在感も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来の構内業者として70年超の業歴があり、ベルトコンベア関連業務への強みが事業内容として明確に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    構内でほぼ100%のシェアを持つ強みは読み取れるが、市場動向や競合との比較による優位性の分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    古ベルトの人力処理による多大な労力と危険を課題と認識し、再利用や海外販売で年間数千万円の費用を利益に転換した点が具体的。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    利益面の改善は示されているが、付加価値額や賃上げの目標値、その実現見込みを数値で示す記述は見当たらない。

  • 事業を進める体制3

    試作を含め3台目の製造で計画通りに進んだことや協力会社を統括する体制は読めるが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    製品の価値として安全性・効率性・古ベルトの再利用が挙げられ、顧客は他製鉄所だが、ターゲットとニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    新しい販路構築が課題とされ、販売に向けた壁の乗り越えや時間をかけた模索が述べられているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ベルトコンベアはニッチな分野と自ら述べられており、高水準の高付加価値化を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    構内で総延長約70kmのベルトコンベアが稼働し各工場へ原料を運ぶ社会的インフラとしての役割は読めるが、波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    年間数千万円の廃棄費用が利益に転換したとあるが、補助金額と付加価値増加の関係を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    和歌山の構内業者として地域の製鉄所を支える立場は読めるが、地域特性を活かした雇用創出や成長牽引の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は今回開発したベルト巻取車を和歌山製鉄所の構内だけでなく他製鉄所でも利用してもらいたいと考えている。ただ他製鉄所はコンベアが大きく既存のベルト巻取車では対応が難しく、販売には製品の補償の課題があるため、時間をかけて模索していく。人材育成と働き方の見直しによる人材獲得も進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。