ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

設備機械の導入で自社一貫生産と生産効率の向上を狙う

株式会社 小松原

成果パンチングロールの修正工数 60分/本→10分/本

この事例のポイント

  • 量産化に向けて設備が十分ではなく、協力業者の力を借りているため修正工程に多くの時間を要していた。
  • 真円度の高いパンチングロールと滑らかな局面を表現できるロールベンダー及びベンディングマシンを導入し、小型FV洗浄機の高品質・低コストの生産システムの確立を試みた。
  • パンチングロールの修正工数 60分/本→10分/本。ロールベンダーとベンディングマシンの導入により作業の効率化が図られ、品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 小松原
所在地和歌山県 和歌山市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数36人
資本金2億円
設立1956年

事業の背景

同社は繊維用洗浄装置・ゴム加硫装置を主力とする特殊産業機械メーカーで、繊維用洗浄装置は専門的知識により競合が少ない。食品加工用コンベアベルトの小型FV洗浄装置を試作してきたが、食品関連会社で稼働するコンベアは国内に500万台程度あるとされ、その洗浄機を製造できる企業は限られるため新規参入の余地がある市場である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力量産化に向けて設備が十分ではなく、協力業者の力を借りているため修正工程に多くの時間を要していた。
  • コスト・採算小型FV洗浄装置のパンチングロールの修正工数が1本あたり60分かかっていた。

やったこと

真円度の高いパンチングロールと滑らかな局面を表現できるロールベンダー及びベンディングマシンを導入し、小型FV洗浄機の高品質・低コストの生産システムの確立を試みた。これにより、小型FV洗浄装置のパンチングロールの修正工数が1本あたり60分から10分に短縮され、菊ローター用羽根の不良率も低下した。

加工機ロールベンダー
加工機ベンディングマシン

新しい製品・サービス:小型FV洗浄装置

事業の効果

  • パンチングロールの修正工数 60分/本→10分/本

ロールベンダーとベンディングマシンの導入により作業の効率化が図られ、品質が向上した。パンチングロールの修正工数が短縮され、菊ローター用羽根の不良率も低下して精度面の向上と工数の無駄の解消ができた。熟練の職人から新しい人材への業務の引き継ぎが進み、熟練の職人は他の作業に注力できるようになってきている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    繊維用洗浄装置やゴム加硫装置を主力とし、1948年の創業以来の機械製造経験を活かして小型FV洗浄装置を試作した流れは読み取れるが、経営戦略上の明確な位置づけまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    繊維用洗浄装置は専門知識で他社の参入を許さず競合が少ないと記載され、食品用コンベアベルト洗浄の市場は国内約500万台で新規参入余地があるとの数字も示されている。

  • 課題の認識と解決4

    パンチングロールの修正工数が1本60分から10分に短縮された具体的な数字があり、量産化の課題に対して設備導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    小型FV洗浄装置の販売目標は平成28年度5台に対し10台納品で計画を上回り、平成29年度は50台の目標が数字で示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練職人から新人への業務引き継ぎが進んだと記載されるが、補助事業を遂行する人員計画や事務体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食品関連会社のコンベア稼働台数や中食業界への納入実績が示され、顧客ターゲットと需要の裏付けが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    量産化、大手ベルトメーカーとの連携、海外展開など中長期の方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決の具体的な手順は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    食品用コンベアベルト洗浄装置は同分野の製造企業が限られると記載されるが、一般的な普及度や認知度に関する具体的な比較は薄い。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    中食業界への展開や量産化の可能性が書かれる程度で、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は読み取りにくい。

  • 費用対効果2

    工数短縮や不良率低下が記載されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値的な費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用や新ビジネスモデルへの言及は乏しく、サプライチェーンへの貢献も明示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    和歌山市の中小企業として地域での取り組みは示されるが、地域特性を活かした雇用や経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成29年度の販売目標は50台と高めに設定しており、市場での認知度を高めて売上につなげる意向である。中食業界の大手企業へのアプローチも行っており、中食メーカーへの横展開や本格的な量産化の可能性がある。中長期的には海外販売も視野に入れている。

  • 目標:小型FV洗浄装置の販売台数 5台→10台

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。