ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

生産プロセスの革新計画を実行し医療・福祉分野での受注拡大を狙う

株式会社 西川製作所

成果新規受注が増加した

この事例のポイント

  • 切断工程のスピードアップに対し、曲げや溶接などの後工程が遅れがちだった。
  • 生産プロセスの改善を目指し、窒素ガスを発生させるPSA式窒素ガス発生装置を導入した。
  • 新規受注が増加した。PSA式窒素ガス発生装置の導入により窒素比率が上昇し、後処理工程が減って効率化が図れた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 西川製作所
所在地和歌山県 和歌山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,製造環境
従業員数32人
資本金1億円
設立1980年

事業の背景

同社は幅広い板金加工を手掛け、小ロット・短納期が強みである。得意先から提示される設計図をもとに精密板金加工、溶接加工、プレス加工、製罐加工などを行い、納品先は半導体製造機械部品、医療機械部品、食品関係機械部品、自動車生産設備のラインなどである。医療・福祉分野向けのレーザー加工品の需要は拡大しており、今後も成長が見込まれる分野となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力切断工程のスピードアップに対し、曲げや溶接などの後工程が遅れがちだった。
  • コスト・採算酸素ガスでの切断では表面の酸化が激しく、被膜の除去などの後処理が必要だった。
  • 生産能力新たにレーザー複合機を導入したことで、以前から使用していたPSA式窒素ガス発生装置の供給量が不足し、増設が必要となっていた。
  • 人手・技能多品種・小ロットの製品を短納期・低価格で提供するため、製造ラインに正確な加工指示を与える生産管理システムの構築が必要だった。

やったこと

生産プロセスの改善を目指し、窒素ガスを発生させるPSA式窒素ガス発生装置を導入した。これにより切断時の雰囲気ガスとして窒素を供給でき、全体的な生産能力の向上が期待できるようになった。2016年9月には溶接ロボットを新たに導入し、後工程の遅れを概ね解消した。保有する3台のレーザー加工機に、プレス加工・レーザー加工が混在する付加価値の高い製品、量産製品、多品種小ロット製品とそれぞれ得意分野を持たせて生産性の向上を図っている。

その他PSA式窒素ガス発生装置
ロボット溶接ロボット
加工機レーザー複合機

事業の効果

  • 新規受注が増加した

PSA式窒素ガス発生装置の導入により窒素比率が上昇し、後処理工程が減って効率化が図れた。納期遅れの課題も解決し、高精度な加工が可能となったことで新規の引き合いと新規受注が増加した。レーザー複合機の導入と合わせて複雑かつ高精度な製品に対応できるようになり、新規得意先の開拓にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    板金・精密加工を手掛け、小ロット短納期型の受注が強みと記載され、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明確に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    小ロット・短納期が強みで、既存の得意先への新たな提案や新規得意先の開拓につながったと具体的に書かれ、競争優位性が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    後工程の遅れを溶接ロボット導入で解消し、窒素ガス発生装置で後処理を減らして納期遅れを解決したと、課題と対策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    新規受注の増加や後工程の改善は書かれるが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載されておらず、目標値の有無は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    補助事業の遂行体制として人材や事務処理能力に関する記述はなく、従業員32人との記載がわずかにうかがえるのみである。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療・福祉分野のレーザー加工品の需要拡大や、小ロット・短納期が強みという受注の特徴が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    溶接ロボット導入や窒素ガス発生装置の増設など課題解決の方法は書かれるが、スケジュールや検証過程の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    医療・福祉分野のレーザー加工品は成長分野とされるが、高付加価値化や高価格化の具体的な水準は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    超高齢社会への貢献や医療福祉分野の成長に触れるが、波及効果や雇用創出の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    生産能力の向上が期待できるとあるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    レーザー複合機やPSA式窒素ガス発生装置の導入で生産の高度化が図られたと書かれるが、サプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    医療・福祉分野への進出や超高齢社会への貢献がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述は見当たらない。

  • 地域経済への波及3

    和歌山市の企業として取引商談会に参加し厨房関連の新規受注を得たと書かれ、地域での事業展開が読み取れるが、地域特性を活かした記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動搬送装置付きのレーザー加工機を2台にして夜間の無人運転を始め、コスト競争力を高めて受注拡大を狙う。得意先業種の分散化を図り、業容の拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。