ものづくり補助金平成28年度製造業東京都

マスカスタマイズ切削加工を実現する IoT・ロボットシステムの実現

株式会社クライム・ワークス

成果昨年比で20%の生産性の向上

この事例のポイント

  • 納期変更や仕様変更、受注変更などの計画変動や、不良品・再加工・設備不具合などの生産変動が頻繁に起き、生産管理システムの計画との誤差を現場作業員の臨機応変な対応で調整している。
  • 多品種少量生産を最大効率で切削加工できる切削加工ラインの実現のため、切削ワークの自動ハンドリング用ロボットと対応するマシニングセンタを導入した。
  • 昨年比で20%の生産性の向上。昨年比で生産性が20%向上し、作業者の緊急対応は10%低減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クライム・ワークス
所在地東京都 大田区
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数53人
資本金3,800万円
設立1990年

事業の背景

多品種小ロットの金属部品及びユニット品の加工・アッセンブリが主な事業で、いずれも短納期対応が必須となっている。川上企業の調達は単品部品からユニット部品や完成品までの一貫試作開発を求める傾向に変わってきている。当社は自動車、産業用ロボット、医療向けのユニットビジネスを軸に業績を伸ばしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力納期変更や仕様変更、受注変更などの計画変動や、不良品・再加工・設備不具合などの生産変動が頻繁に起き、生産管理システムの計画との誤差を現場作業員の臨機応変な対応で調整している。
  • 生産能力ユニット部品や完成品までの一貫試作を求める川上企業の動きに対応するため、生産現場の効率化・自動化を進め、より複雑な生産工程の管理能力を獲得する必要があった。

やったこと

多品種少量生産を最大効率で切削加工できる切削加工ラインの実現のため、切削ワークの自動ハンドリング用ロボットと対応するマシニングセンタを導入した。既存設備は自動搬送能力のない中大型のパレットチェンジャ付き多軸NC工作機械だったため、今回導入した機械は小・中サイズワークに特化した、移載ロボット付き小型クランピングシステムと自動開閉機能付きのマシニングセンタという構成とした。これにより大・中・小部品の生産体制バランスの高効率化と、小・中型品と大型品の単品加工の連動操業体制を構築した。また、すべての加工設備に稼働状況を監視するセンサーを設置し、5分単位で24時間監視可能なIoTシステムを導入して設備状況の見える化を実現した。

ロボット切削ワークの自動ハンドリング用ロボット
加工機マシニングセンタ(自動開閉機能付き)
ロボット移載ロボット付き小型クランピングシステム
検査測定稼働状況監視センサー
ソフトIoTシステム

新しい製品・サービス:今回の設備導入で培ったノウハウを元にした生産システムの開発・販売。

事業の効果

  • 昨年比で20%の生産性の向上
  • 10%の作業者の緊急対応低減

昨年比で生産性が20%向上し、作業者の緊急対応は10%低減した。ユニットビジネス拡大に対応する体制づくりが完了し、導入設備の機能を生かした更なる効率化の実証段階に進んでいる。作業の見える化と標準化が進み、新卒社員がすでに機械を操作して試作加工を担当するなど人材教育の効率化にも寄与している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の試作・少量生産とユニット品の拡大を課題に据え、切削ライン導入へつなげた流れは読めるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    川上企業の一貫試作開発を求める傾向の変化を背景に、ユニットビジネスでの競争優位獲得を課題としており、外部環境と強みの関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    納期変更や不良・設備不具合による計画変動の調整を現場の臨機応変な対応に頼っていた課題を示し、ロボットと設備導入で解決する構成が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産性20%向上、緊急対応10%低減という数値目標の達成が示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    担当体制や人材の記述は薄く、新卒社員が試作加工を担当したとの記載にとどまる。事務処理体制は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期対応と一貫試作を強みとする顧客像と、ユニット品への需要変化は読めるが、ニーズの裏付けは数字で示されていない。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の実証段階と、ユニットビジネス拡大の本格推進を今後1年で進める予定が示されている。遂行方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ロボットクランピングとIoTを組み合わせた試作向け切削加工は示されるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は数字で示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    ユニット部品ビジネスへの参入や新規生産システム事業の企画は触れられているが、経済波及や雇用創出の記載は乏しい。

  • 費用対効果3

    生産性20%向上と緊急対応10%低減の成果があるが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    ロボットとIoTセンサーによる24時間の稼働監視を導入し、設備状況の見える化を実現したと具体的に書かれている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    ユニットビジネスや自動車・産業用ロボット・医療分野への展開は示されるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ユニットビジネス拡大のための本格的な事業推進段階へこの1年間で進める予定である。今回の設備導入で培ったノウハウを元に、新たに生産システムの開発・販売を企画中で、新規事業として力を入れていく予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。