ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

景観配慮型の積ブロックを製造、量産化を実現防災・減災の観点からも公共工事に貢献

大和ブロック 株式会社

この事例のポイント

  • 従来の滑面型ブロックは国土交通省の基準より明るく、テクスチャーの基準も満たしていなかったため、景観配慮型の積ブロックを製造できず、商機を逃す状況だった。
  • 今回の補助事業で特注のブロック型枠を導入し、景観配慮型の積ブロックの製造を行った。
  • 景観配慮型積ブロックを1日あたり約280個製造できる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名大和ブロック 株式会社
所在地和歌山県 和歌山市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野立体造形
従業員数20人
資本金1,000万円
設立1961年

事業の背景

同社は1961年設立で、護岸用コンクリート積みブロックの製造により半世紀余りの業歴をもつ。主な製品はスクラム式間知ブロック、和歌山県標準型ブロック、張ブロックで、製品の大半は公共工事向けに大手・中堅ゼネコンへ納入し、営業エリアは大阪府と和歌山県全域である。1998年に国土交通省の美しい山河を守る災害復旧基本方針(ガイドライン)が発表され、2014年の改正で河川護岸工事における景観配慮が明記された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来の滑面型ブロックは国土交通省の基準より明るく、テクスチャーの基準も満たしていなかったため、景観配慮型の積ブロックを製造できず、商機を逃す状況だった。
  • 新製品・新技術和歌山県内に景観配慮の要件を満たすブロックの製造業者がなく、県内の護岸工事でも他府県のブロックを使わざるを得なかった。

やったこと

今回の補助事業で特注のブロック型枠を導入し、景観配慮型の積ブロックの製造を行った。複数の工程を経て製造される製品で、同社オリジナルのため他社が真似できない仕上がりとなっている。型枠の導入により、景観配慮型積ブロックを1日あたり約280個製造できる体制を整えた。

金型特注ブロック型枠

新しい製品・サービス:景観配慮型積ブロック

事業の効果

景観配慮型積ブロックを1日あたり約280個製造できる体制が整った。和歌山市内の七瀬川や九度山町の丹生川の護岸で同社製品が使われ、販売面で早速成果が出ている。製品ラインアップが広がり、営業時の提案の幅が出て新規顧客の獲得に期待が持てる状況になった。また、災害時の河川復旧工事の需要にも応えられるようになり、量産体制は同業他社に対する大きなアドバンテージになっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の滑面型ブロック製造から景観配慮型積ブロックへ広げた経緯が書かれ、県内トップメーカーという位置づけもあるが、過去取組との連続性を示す具体的記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    和歌山工場の広大な敷地と在庫、大ロット受注に強みがあり、他社が真似できないオリジナル製品と記され、競争優位が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    滑面型では国交省基準を満たせなかった課題を認識し、特注型枠導入で1日約280個製造できる体制を整えたと具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    販売個数や付加価値額、賃上げの目標値は示されておらず、わずかに販売面の成果がうかがえるだけである。

  • 事業を進める体制2

    事業の遂行体制や人材、事務処理能力について書かれた記述はほぼなく、わずかに工場規模がうかがえるだけである。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    景観配慮型ブロックが国交省ガイドラインで求められる要件を示し、顧客は大手・中堅ゼネコンで提案の幅が広がると書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の課題検証や遂行スケジュールは書かれておらず、新販路構築に注力する予定とだけ記されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    景観配慮型積ブロックは県内で製造者が少ない分野とされ、他府県ブロックに頼る状況を背景に高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    災害復旧や防災・減災への貢献、河川景観保全の国の指針への対応が具体的に書かれており、国が補助する理由が読み取れる。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されず、販売面の成果が書かれるのみである。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルの活用は書かれておらず、読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    国土交通省の基準や防災・減災の方針への対応がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述はない。

  • 地域経済への波及3

    県産品使用の方針や和歌山県の公共工事、九度山町での施工事例が書かれ、地域特性を活かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

和歌山県内の公共工事予算は伸び悩んでおり、販売個数を増やすことは容易ではないため、新たな販路の構築に注力する。景観配慮型ブロックの認知度を高め、他府県企業へのPRも行う。防災・減災の観点から、和歌山県をはじめ周辺各府県の公共工事への貢献を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。