ものづくり補助金平成26年度製造業広島県

最新ワイヤーカット放電加工機の導入による特殊金属製品の短納期化・増産体制構築による生産性向上

有限会社好登

成果加工時間が15%短縮

この事例のポイント

  • 押出機部品の加工でワイヤーカット放電加工機が工程のネックとなり、厚みのある加工物は加工時間が長く、顧客の指定納期に間に合わず受注できない状況だった。
  • 最新鋭の高速・高精度ワイヤーカット放電加工機である三菱電機製MV-4800(仕様:0.3mmΦ)を導入した。
  • 加工時間が15%短縮。ワイヤーカット放電加工の加工時間が15%短縮され、加工不良がなくなり、テーパーの発生も見られなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社好登
所在地広島県 広島市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数15人
資本金800万円
設立2000年

事業の背景

弊社は産業機械(樹脂ペレット押し出し機)の部品の切削加工を行い、特殊加工から精密加工までを一貫して行える体制が強みである。世界的なプラスチック部品の需要増加により押し出し機の生産台数が増え、部品修理の点数も増加しており、弊社の受注点数も増加傾向にある。押出機など特殊機械は個別受注生産で在庫を持てず、短納期対応が必須となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力押出機部品の加工でワイヤーカット放電加工機が工程のネックとなり、厚みのある加工物は加工時間が長く、顧客の指定納期に間に合わず受注できない状況だった。
  • 納期・工程現有機の加工速度ではシリンダーの加工が1日2個程度にとどまり、前後のマシニングセンターの能力に対して一貫生産のボトルネックになっていた。
  • 品質・精度特殊材料の難加工と高精度化が求められており、テーパー不良などの加工不良が課題だった。

やったこと

最新鋭の高速・高精度ワイヤーカット放電加工機である三菱電機製MV-4800(仕様:0.3mmΦ)を導入した。特殊材料での切削速度、電流条件、使用ワイヤーなどの最適な運用技術を確立するため、加工条件の最適化を図った。機械精度の向上と運用管理面の標準化・改善により加工不良をなくした。自動運転中のトラブルを減らし、夜間・休日の稼働時間を増加させた。

加工機三菱電機製ワイヤー放電加工機 MV-4800

事業の効果

  • 加工時間が15%短縮
  • 生産能力を40%増加

ワイヤーカット放電加工の加工時間が15%短縮され、加工不良がなくなり、テーパーの発生も見られなくなった。1/100ミリレベルでの加工精度も改善した。夜間・休日の稼働増加により製造工程のボトルネックが解消され、短納期化と生産数増加が実現した。CAD/CAMデータづくり、加工条件設定、要具選定などの技術力と人材育成も進んだ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    一貫生産体制を競合優位とする方針と、ワイヤーカット工程がボトルネックという課題認識が明記されている。過去の強みとの連続性も読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客の増産要求や受注点数増加に言及するが、市場動向の数値や競合との比較は示されず、強みの裏付けが薄い。

  • 課題の認識と解決5

    加工時間15%短縮、生産数1.2倍目標、売上高40%アップの目標があり、ボトルネック工程の改善が事業計画に直結している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工時間15%短縮、生産能力15%アップ、売上高40%アップなど数値目標があり、導入後の性能確認で15%短縮が確認されたと記載。

  • 事業を進める体制3

    CAD/CAM、加工条件設定、人材育成に触れるが、担当者数や体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高硬度材や高精度加工の需要、顧客の増産要求には触れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は限定的。

  • 事業化までの道筋4

    標準的な加工条件の最適化、IoTによる夜間無人運転のトラブル防止など今後の課題と方法が具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    特殊材料の難加工や高精度加工を強みとするが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    世界的なプラスチック部品需要増加に触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮による生産能力40%増加の効果が示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    IoTによる夜間無人運転に触れるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は明確に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    広島の企業であることは分かるが、地域特性を活かした雇用創出や地域経済への効果は記述されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

中期計画に基づき生産実績と売上高目標の達成状況をフォローアップし、成果につなげる。高硬度の特殊材料や難加工、高精度な付加価値の高い部品の受注獲得を目指す。設備導入前の生産数の1.2倍を目標とし、加工単価が高く難易度の高い部品加工を獲得していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。