ものづくり補助金平成26年度製造業徳島県

地場産魚(徳島産)を活用した新商品開発及び販路開拓

株式会社とり信

成果ウロコ取りの処理能力 1倍→5倍

この事例のポイント

  • 調理が面倒で手間のかかる魚介類を簡単に食べられる商品へのニーズがあるが、それに応える商品がない。
  • 魚介類加工商品の開発に必要な、ウロコ取り機、ハモ骨切機、中骨取り開き機を導入し、調整およびテスト加工を実施した。
  • ウロコ取りの処理能力 1倍→5倍。ハモの骨切りを機械化し、手作業の約10倍の処理能力を得た。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社とり信
所在地徳島県 小松島市
業種食料品製造業
従業員数90人
資本金1,200万円
設立2002年

事業の背景

株式会社とり信は、全国のスーパーと鶏肉関連商品の卸販売取引を行っている。取引の中で、徳島県産の新鮮な魚介類を使った商品へのニーズと、調理が面倒な魚介類を簡単に食べられる商品へのニーズが高いことが分かってきた。材料の入手や調理、流通の目途が立ったため、事業化に踏み切った。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術調理が面倒で手間のかかる魚介類を簡単に食べられる商品へのニーズがあるが、それに応える商品がない。
  • 人手・技能ハモの骨切りは職人の技術が要求される手作業であり、生産性が低い。

やったこと

魚介類加工商品の開発に必要な、ウロコ取り機、ハモ骨切機、中骨取り開き機を導入し、調整およびテスト加工を実施した。ウロコ取り機は魚の種類によって水圧調整が必要で、調整後の処理能力は慣れた人の5倍であった。ハモ骨切機は開いたハモの身を0.5〜100mm間隔で刻むことができ、骨が口の中で感じないように調整した。処理能力は手作業の約10倍であった。中骨取り開き機は中型までの魚を3枚におろす機械で、魚の種類とサイズにより都度調整が必要だが、調整後の処理速度は速く、手作業の10倍の処理能力であった。各機械設備の性能は十分満足できるものであり、今後の商品開発の目途が立った。

加工機ウロコ取り機
加工機ハモ骨切機
加工機中骨取り開き機

新しい製品・サービス:徳島県産ハモを使った加工品

事業の効果

  • ウロコ取りの処理能力 1倍→5倍
  • ハモ骨切りの処理能力 1倍→10倍
  • 中骨取り開きの処理能力 1倍→10倍

ハモの骨切りを機械化し、手作業の約10倍の処理能力を得た。ウロコ取りは慣れた人の5倍、中骨取り開きは手作業の10倍の処理能力となり、生産性が大きく向上した。新規開発商品の目途が立ち、既存の鶏肉販売ルートを使ってスーパー向けに販売する見通しである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    全国スーパーとの既存の鶏肉卸販売取引とルートを活かして魚介加工品に展開する点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    徳島県産魚介へのニーズが高く、既存販売ルートを利用できること、魚介の入手が容易なことが具体的に挙げられ、強みが読み取れます。

  • 課題の認識と解決4

    魚離れや調理の手間という課題を認識し、骨切りなどを機械化して処理能力を手作業の約10倍にする計画が示されています。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高収益性や漁業者の収入増が期待できるとはうかがえますが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていません。

  • 事業を進める体制2

    従業員90人という規模は分かりますが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理の体制については書かれていません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    簡単に食卓に出せる他社にない魚製品というターゲットと価値、鶏肉卸取引で得た顧客ニーズの裏付けが整理されています。

  • 事業化までの道筋3

    機械の調整とテスト加工を実施し商品開発の目途が立ったとあるが、中長期のスケジュールや冷凍食品卸への販路の具体的な進め方は書かれていません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    徳島県産ハモの加工品という新規商品であることはうかがえますが、分野の普及度や高水準の高付加価値化を示す記述は乏しいです。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    漁業者の収入増や地域経済への貢献が挙げられており、地域への経済波及という国が補助する理由がうかがえます。

  • 費用対効果2

    処理能力が手作業の5倍や10倍という数値はありますが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の記述はありません。

  • イノベーションへの貢献2

    骨切りなど工程の機械化は示されていますが、デジタル技術や新しいビジネスモデルの活用は書かれていません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    徳島県産の魚介を活用し、漁業者の収入増と地域経済への貢献が見込まれると明記されており、地域特性を活かした事業と読み取れます。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存のスーパー販路に加え、冷凍食品卸会社への販路を計画している。他社にない簡単に食卓に出せる魚製品を開発し、健康な身体づくりの手助けをしたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。