ものづくり補助金平成26年度製造業徳島県

隙間を収納スペースに変えるオーダー型収納家具の発注・生産一貫生産体制の構築

この事例のポイント

  • 目視と手作業による切断調整のため精度が安定せず、繰り返し調整ロスや段取り替え時の調整の手間が発生していた。
  • NC制御パネルソーを導入し、寸法設定をデジタル定規の移動式にして切断精度を向上させた。
  • 切断精度が向上し、段取り替え時の設定が自動化されたことで生産効率が改善した。

事業者のプロフィール

所在地徳島県 阿南市
業種家具・装備品製造業
従業員数9人
設立1989年

事業の背景

内装等の隙間を埋めるようなオーダーメイドの収納家具に対する需要があり、問い合わせがあれば都度個別に対応していた。現状より短納期で低価格化が可能であれば受注増が見込めるため、短納期と低コストを実現し新規事業として取り組むこととした。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力目視と手作業による切断調整のため精度が安定せず、繰り返し調整ロスや段取り替え時の調整の手間が発生していた。
  • 人手・技能段取り替え時の設定が手動のため生産効率が低かった。
  • 品質・精度穴加工が全て手作業で、加工精度が安定せず、穴の深さとダボの大きさが一致しないといった不具合により加工やり直しが発生していた。
  • コスト・採算現場での寸法確認と単品図面が必要で、人件費及び出張費用によるコスト高になっていた。

やったこと

NC制御パネルソーを導入し、寸法設定をデジタル定規の移動式にして切断精度を向上させた。段取り替え時の設定を数値入力による自動化にした。PNCボーリング・ダボ打ち機を導入し、穴加工を自動化して穴の深さとダボの大きさの不一致や加工やり直しをなくした。専用ホームページやスマホアプリにあらかじめひな形を用意し、寸法や必要事項を入力するとイメージ図が表示される仕組みとし、現場での採寸を不要にした。

加工機NC制御パネルソー
加工機PNCボーリング・ダボ打ち機
ソフト専用ホームページ・スマホアプリ

新しい製品・サービス:隙間を収納スペースに変えるオーダー型収納家具

事業の効果

切断精度が向上し、段取り替え時の設定が自動化されたことで生産効率が改善した。穴加工の不具合とやり直しがなくなり、現場での採寸も不要になってコストが下がった。既存取引先の販路を活かしつつ、3〜4年目に一般消費者向けの直接販売を開始して収益力を強化する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    既存の木製家具職人の技術を活かす方針は読み取れるが、過去の取組との一貫性を示す具体的記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    既存取引先の販路活用や内装隙間需要への対応から強みは読めるが、市場動向との比較や競争優位の数字は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    繰り返し調整ロスや段取り替え、穴加工の精度不安定といった課題を具体的に挙げ、設備導入で解決する流れが示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    短納期化や低コスト化の方向性はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員9人の小規模体制と既存の職人技術は読めるが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    隙間を埋めるオーダー型収納家具という製品像と需要、短納期化の狙いは読めるが、ターゲットの裏付け数字は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    既存取引先での販売から3〜4年目に専用サイト充実と一般消費者向け直販を開始する段階的な計画が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オーダー型収納家具は一般的な普及分野と思われるが、高付加価値化や高価格化の根拠は記載が薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の木工事業者として阿南市で稼働する点はわずかにうかがえるが、波及効果や雇用創出の国の関与理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    調整ロスや加工やり直しの解消は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献3

    専用ホームページやスマホアプリで寸法入力からイメージ表示を行い採寸を不要にした点は、デジタル活用として読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    徳島県阿南市の地元事業者である点は読めるが、地域特性を活かした雇用や成長への寄与の数字は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存取引先の販路を活かしながら売上拡大と販売ノウハウの蓄積を行い、3〜4年目に専用ホームページの充実や専用アプリの改良により一般消費者向けに直接販売を開始し、更なる収益力強化を図りたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。