ものづくり補助金平成26年度製造業岐阜県

NC加工機の多軸化によるQCD向上を図る、新規顧客開拓事業

株式会社フクモク

成果段取り回数 22回→8回

この事例のポイント

  • 段取り回数が22回と多く、加工時間は84.5分、納期は7日かかっていた。
  • お客様が欲しいと思うデザインの家具を手頃な価格で提供するため、多軸ユニットを導入して職人作業の軽減と製造工程の改善を進めた。
  • 段取り回数 22回→8回。多軸ユニットの導入により、段取り回数、加工時間、納期が大幅に改善した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フクモク
所在地岐阜県 加茂郡七宗町
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工
設立1962年

事業の背景

(株)フクモクは昭和37年創業で、建具・家具の制作から始め、住宅部材(フローリング、羽目板、造作材)の製造へと広げてきた。2010年からは戸建住宅部門を立ち上げ、新築・リフォームも手掛けている。長年のデフレ景気で加工単価が下落し、業界では量産品の生産拠点が海外へ移ってきた。いまなお売上の大半は外注加工依頼が占めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力段取り回数が22回と多く、加工時間は84.5分、納期は7日かかっていた。
  • 新製品・新技術量産品の海外移転が進むなか、競争力のある自社オリジナル商品を開発する必要があった。
  • 販路・情報発信売上の大半を占める外注加工依頼から、自社商品を直接販売するBtoC企業への転換を目指す必要があった。

やったこと

お客様が欲しいと思うデザインの家具を手頃な価格で提供するため、多軸ユニットを導入して職人作業の軽減と製造工程の改善を進めた。導入したのは縦軸多軸ボーリング、横軸多軸ボーリング、自在角度調整付ノコユニットである。これにより従来は難しかった高度な加工技術を実現できた。導入した設備は既存のBtoB事業に活用するとともに、将来のBtoC事業への参入に向けた独自商品の開発にも使った。その結果、「世界に一つだけのロッドスタンド」と「スマホスピーカー」の製品化を実現した。

加工機縦軸多軸ボーリング
加工機横軸多軸ボーリング
加工機自在角度調整付ノコユニット

新しい製品・サービス:世界に一つだけのロッドスタンド、スマホスピーカー

事業の効果

  • 段取り回数 22回→8回
  • 加工時間 84.5分→23分
  • 納期 7日→3.5日

多軸ユニットの導入により、段取り回数、加工時間、納期が大幅に改善した。職人作業の負担が減り、製造工程の効率が上がった。導入した設備を活用して独自商品の製品化も実現し、将来のBtoC事業への参入に向けた足がかりができた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業から約60年の木工の歴史と住宅部材製造の経験、BtoC転換という方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    木工技術と品質の高さを強みとして挙げているが、市場動向や他社との比較は示されず、競争優位性はわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決3

    外注加工依存と海外シフトという課題認識は明確で、BtoC化による高付加価値化の方向性も示されているが、数値目標などは書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    段取り回数22回→8回、加工時間84.5分→23分、納期7日→3.5日と具体的な数値で改善目標と実績が示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    事業推進の人材育成に努めると記載があるが、体制や人員、事務処理能力の具体的な記述はほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    デザイン性・高付加価値・使いやすさを追求し、他社や海外製品では実現不可能な商品を目指すとあるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入後に独自商品の製品化を実現したと書かれ、段階的な取り組みは読み取れるが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ロッドスタンドやスマホスピーカーなど製品例はあるが、分野の普及度や高価格化の水準を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地場産業の衰退への危機感や木工技術の継承、人材育成に触れているが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    段取り回数や加工時間の大幅な削減という効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値額の増加は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    多軸ユニットやNC加工機の導入で高度な加工を実現したとあるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    海外シフトに対し国内ものづくりの新しい形をつくるとの記述があるが、構造転換への具体的な寄与は示されていない。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県の地場産業という地域性は示されているが、地域経済の成長や雇用創出への具体的な効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

導入した設備を既存のBtoB事業で活用しつつ、将来はBtoC事業へ本格参入することを目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。