ものづくり補助金平成26年度製造業香川県

新水圧技術を取り入れた新型入浴装置の試作開発

株式会社 ADS ムラカミ

成果従来の物と比べ、2割以上の軽量・薄型化が図れた。

この事例のポイント

  • 介護する人の負担やストレスが大きく、入浴介助の労力を減らす必要がある。
  • 水圧機構を取り入れた寝浴・座浴兼用型入浴装置の試作開発を行い、立案、設計、試作、組立、特許出願準備、実証試験、量産体制に向けた検討を行った。
  • 従来の物と比べ、2割以上の軽量・薄型化が図れた。新型入浴装置は入浴介助の多機能化と労力軽減に貢献できると見込まれる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ADS ムラカミ
所在地香川県 高松市
業種はん用機械器具製造業
技術分野機械制御,製造環境
従業員数4人
設立2014年

事業の背景

高齢化が進み、高齢者や介護を必要とする人が増える一方で、介護する人の大変さやストレスも大きな問題になっている。国内でも4人に1人が高齢者になると予測され、介護施設向けの入浴装置の需要は拡大傾向にある。同社は独自の水圧技術を駆動装置として採用し、福祉・介護向けの入浴装置を開発・製造してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能介護する人の負担やストレスが大きく、入浴介助の労力を減らす必要がある。
  • 新製品・新技術既存の入浴装置にない、水圧システム仕様の寝浴・座浴兼用型入浴装置を新たに開発する必要がある。

やったこと

水圧機構を取り入れた寝浴・座浴兼用型入浴装置の試作開発を行い、立案、設計、試作、組立、特許出願準備、実証試験、量産体制に向けた検討を行った。試作した寝浴用バスタブの製作と、新規の昇降装置試作機の開発を行った。昇降装置試作機は従来品と比べて2割以上の軽量・薄型化を図った。同型の入浴装置の開発も行い、水圧システム仕様座浴式全自動型入浴装置を完成させた。

新しい製品・サービス:水圧システム仕様の寝浴・座浴兼用型入浴装置

事業の効果

  • 従来の物と比べ、2割以上の軽量・薄型化が図れた。

新型入浴装置は入浴介助の多機能化と労力軽減に貢献できると見込まれる。介護施設向けを中心に国内で普及させるとともに、東アジアなど海外市場への展開も想定している。水圧技術を他分野にも広げ、売上拡大と社会貢献を目指す。従来の水圧技術と異なり水道水を作動媒体とするため、コスト面でも他社より安価に提供でき、市場拡大が期待できる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    独自の水圧技術ADSを軸に、親会社で蓄積した水圧ノウハウを生かし、寝浴・座浴兼用型入浴装置の開発へつなげている点が事例から読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    高齢者が4人に1人となる見通しや介護施設向け需要の拡大を挙げ、水圧方式を採用する競合が現状ほぼ皆無と示している。

  • 課題の認識と解決3

    介護者の負担やストレス、浴室の衛生面という課題を挙げ、水圧装置で解決する方向を示しているが、事業計画としての具体性は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    軽量・薄型化を2割以上と示すが、付加価値額や賃上げに関する目標値は見当たらず、実現可能性を判断できる数値はない。

  • 事業を進める体制3

    従業員は4名と明記され、試作、実証試験、特許出願準備を行ったとあるが、体制の詳細や事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    介護・福祉施設、医療機関などを顧客とし、安全・安心・快適・オイルフリーを価値として打ち出し、選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    試作、特許出願準備、量産体制の検討という流れは示されるが、時期や期限を伴うスケジュールは記載されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    水圧システム仕様の座浴式入浴装置を業界初と位置づけ、既存の入浴装置にはない仕様として差別化を図っている点が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    高齢化による介護者の負担軽減や社会的貢献を掲げ、海外展開や他分野への波及も構想しているが、雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    他社より安価に提供する方針は書かれているが、補助金投入額に対する効果や生産性向上の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    水道水を作動媒体とするオイルフリーの新水圧技術を用いる点は新規性があるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    高齢化に伴う介護入浴装置の需要拡大と、水圧技術の食品加工や防災などへの展開を示しているが、構造転換への言及は限定的。

  • 地域経済への波及2

    本社の所在地は香川県高松市と分かるが、地域の特性を生かした付加価値や雇用創出についての記述は見当たらない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内の介護施設向けでの普及と並行して海外市場での展開も想定している。近隣の東アジア各国での販売も視野に入れている。また他分野でも水圧技術を生かし、売上拡大につなげたいと考えている。

事業者の声

もっと入浴介助が楽にできないか

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。