ものづくり補助金平成26年度製造業香川県

統合生産管理システムへの移行による高付加価値型事業への転換

株式会社タナベ刺繍

この事例のポイント

  • 高級ブランド衣料の受注が増加したが、マンパワー主体の体制では多品種・小ロット、短納期の顧客ニーズに対応しきれなくなっていた。
  • クラウドベースで独自の生産管理システムを構築し、生産管理業務を一つに集約して社内外を問わずアクセスできるようにした。
  • 生産に関する作業を統合して共有できるようになり、作業待ち時間が減り、顧客への納期回答や製造部への指示も迅速になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社タナベ刺繍
所在地香川県 香川県東かがわ市
業種繊維工業
技術分野情報処理,製造環境
従業員数26人
設立1982年

事業の背景

百貨店などの高級ブランド衣料の販売が好調で、受注が増加している。一方、従来のマンパワー主体の体制では、多品種・小ロット、短納期という顧客ニーズに対応しきれなくなっていた。そこで自社ノウハウをもとに統合生産管理システムへ移行し、生産性を向上させることとした。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力高級ブランド衣料の受注が増加したが、マンパワー主体の体制では多品種・小ロット、短納期の顧客ニーズに対応しきれなくなっていた。
  • その他営業管理表や生産計画表は汎用アプリで作成し、仕様書や図面は紙媒体だったため、営業・生産管理・製作の部門間で情報共有が難しかった。
  • 品質・精度入力ミス、仕様書や図面の紛失、古い情報の混在により、余計な時間と手間がかかっていた。
  • その他書類の保管場所にも課題があった。

やったこと

クラウドベースで独自の生産管理システムを構築し、生産管理業務を一つに集約して社内外を問わずアクセスできるようにした。デザインや生産計画、進捗状況を、パソコンやタブレットを使って従業員全員で共有する体制とした。当社は高級ブランドに特化した特殊刺繍で西日本1位の生産能力を有し、量産設備15基で1枚当たり平均加工賃1,000円の刺繍加工を月20,000枚生産できるが、さらなるシェア拡大を目指せる体制を整えた。

ソフト統合生産管理システム(クラウドベースの独自生産管理システム)

事業の効果

生産に関する作業を統合して共有できるようになり、作業待ち時間が減り、顧客への納期回答や製造部への指示も迅速になった。過去ファイルを多角的に絞り込み、並べ替え検索できるため、時間が短縮された。確認作業や勘違いによるミスが減ったことで業務が円滑になり、利益が向上した。ヒューマンエラーによる残業もなくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来のマンパワー主体の体制から統合生産管理システムへの移行を図ったとあるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    西日本1位の生産能力、量産設備15基、月20,000枚生産という強みが読み取れ、高級ブランド刺繍への特化も示されている。

  • 課題の認識と解決4

    多品種・小ロット・短納期への対応困難という課題を挙げ、統合管理システムでの解決と利益向上を具体的に示している。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注拡大の見込みは書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高級ブランド衣料への特殊刺繍という顧客層は読み取れるが、ニーズの裏付けや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    システム構築と全員での共有は書かれているが、スケジュールや中長期の検証内容は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高級ブランド特化の特殊刺繍とされ高単価の方向性はうかがえるが、高付加価値化の水準を示す数値は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    残業の解消や利益向上が書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果を示す数値は見当たらない。

  • イノベーションへの貢献3

    クラウドベースの独自生産管理システムで社内外からアクセス可能とし、デジタル活用による業務効率化が読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    香川県東かがわ市に立地する刺繍業として、地域の特性を活かす記述はわずかにうかがえるだけである。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客サービスの向上により、受注拡大も見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。