ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

タイ三枚卸機器導入による高齢者及び女性労働力の活用と売上拡大

株式会社宇和島プロジェクト

成果作業人員 3名→1名

この事例のポイント

  • 三枚卸工程で魚が滞留してボトルネックになっており、営業活動にも制限を強いられている。
  • タイの三枚卸機器を導入した。
  • 作業人員 3名→1名。作業人員は3名から1名で対応できるようになり、毎分の処理数は約8尾から約15尾へ増えた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社宇和島プロジェクト
所在地愛媛県 愛媛県宇和島市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数19人
資本金2,800万円
設立2012年

事業の背景

平成14年に宇和島漁協青年部の有志で創立し、平成24年に株式会社として設立した。宇和海で水揚げされた養殖魚や天然魚の生鮮魚介卸売と加工品製造を行っている。宇和島周辺の水産加工企業では手作業による工程がほとんどで、人口減少による慢性的な人手不足に悩まされている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力三枚卸工程で魚が滞留してボトルネックになっており、営業活動にも制限を強いられている。
  • 生産能力依頼された受注を全て受けられる量産体制ができていない。
  • 人手・技能三枚卸は男性熟練技術者による手作業で、人口減少による慢性的な人手不足が続いている。
  • 品質・精度手作業による三枚卸が異物混入や品質劣化の原因となり、雇用・品質管理上の課題となっていた。

やったこと

タイの三枚卸機器を導入した。従来は男性熟練技術者3名が手作業で行っており、平均年齢は64歳と高齢化していた。2kg前後ある魚の重量を長時間作業するのは体力的に厳しかったが、機械化により高齢者や女性でも作業できるようになった。導入後は作業者1名で毎分約15尾の処理が可能となり、従来の3名で毎分約8尾の手作業から大きく改善した。

加工機タイ三枚卸機器
加工機フィーレ加工ライン
その他冷凍庫・冷蔵庫

新しい製品・サービス:「みかん鯛」「みかんブリ」「宇和島サーモン(みかん銀鮭)」

事業の効果

  • 作業人員 3名→1名
  • 処理能力 8尾/分→15尾/分

作業人員は3名から1名で対応できるようになり、毎分の処理数は約8尾から約15尾へ増えた。作業時間が大幅に短縮され、処理能力は導入前の2倍になった。加工技術を持たない女性や高齢者でも作業できるようになり、採用のハードルが下がった。今まで控えていた受注を獲得できることから、売上高の拡大につながる見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性87%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成14年の漁協青年部からの創立と、みかん魚ブランドが売上高の20%を占めるまで成長した経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内鮮魚卸業者として初のハラール認証取得や、受賞後2ヶ月で売上が2倍になった事実から、競争優位性がうかがえる。

  • 課題の認識と解決5

    三枚卸工程がボトルネックで受注を断っていた課題を認識し、3名から1名、毎分8尾から15尾へという数字で解決策を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    処理能力が導入前の2倍になった実績はあるが、今後の売上や付加価値の数値目標は示されておらず、実現可能性は読み取りにくい。

  • 事業を進める体制3

    担当者や採用活動の継続は書かれているが、補助事業を遂行する体制や人材配置の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    みかん鯛は女性や子どもにも好評で、量販店の新規開拓や関東での知名度向上など顧客ターゲットが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    関東の量販店開拓や中東への海外販売強化は書かれているが、遂行スケジュールや期間は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    みかん鯛は養殖真鯛フィーレより高値に設定され、ブランド魚として高付加価値化を図っていることが書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    宇和島周辺の人口減少と人手不足の課題に対し、高齢者や女性の雇用創出に言及しているが、経済波及の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    作業人員の削減と処理能力2倍という効果は読み取れるが、補助金額に対する付加価値増加の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は書かれておらず、機械化による作業改善と海外販売の検討のみがうかがえる。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    ハラール認証や海外販売への展開はうかがえるが、産業構造の転換につながる記述は読み取れない。

  • 地域経済への波及4

    愛媛県の特産みかんを活用したブランド魚を宇和島から展開し、地域の水産加工業の雇用にもつなげている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

関東地区での知名度アップが期待されるため、既存取引先への営業活動の強化と量販店の新規開拓を中心に売上拡大を目指す。海外向けの販売も強化する予定である。雇用は採用活動を継続して行う。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。