ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

フラットベッド型プリンタを活用した技術問題の克服と品質向上

株式会社オノダ

この事例のポイント

  • 他社との競争が激化する中、現状の製品だけでは将来的に差別化が難しくなる恐れがあった。
  • LED-UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタを導入した。
  • 1枚材料の裏表に印刷できるようになり、両面幕を軽量化した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オノダ
所在地愛媛県 松山市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,機械制御
従業員数7人
資本金1,000万円
設立1992年

事業の背景

2009年にラテックスプリンターを日本初導入するなど、設備投資により販路を全国へ広げてきた。インクジェット部門が主力部門となっており、今後も伸展が見込まれている。一方で他社との競争が激化しつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術他社との競争が激化する中、現状の製品だけでは将来的に差別化が難しくなる恐れがあった。
  • 品質・精度両面幕は2枚の材料を貼り合わせて製造していたため重量が大きく、縫い合わせで縫いシワが発生して見た目が悪かった。
  • 品質・精度設備導入前は丸めると外周と内周の差でシワが生じ、丸めて発送できなかった。
  • 品質・精度従来の設備では表裏の位置合わせが非常に困難で、ロスも発生していた。

やったこと

LED-UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタを導入した。ベッド上に置いたテント生地等の材料に直接印刷できる仕組みである。表面に印刷した後に材料をひっくり返し、裏面の任意の場所に印刷することで、1枚の生地の裏表に印刷を施せるようにした。これにより従来困難だった裏表の位置合わせが解消され、ロスも軽減した。

加工機LED-UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタ

新しい製品・サービス:両面幕

事業の効果

1枚材料の裏表に印刷できるようになり、両面幕を軽量化した。縫製作業時間が短縮され、顧客の求める納期への細やかな対応が可能となった。丸めて簡易運送もできるようになり、縫いシワや丸めた際のシワも改善された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    2009年にラテックスプリンターを日本初導入し、設備投資で販路を全国へ広げてきた経緯があり、両面幕を今後の主軸製品に位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    他社に追随されにくく高い製造力を要する両面幕を選び、差別化を図る方針が示されている。強みの裏付けは限定的。

  • 課題の認識と解決4

    縫いシワ、丸めて発送できない、裏表の位置合わせが困難といった課題を挙げ、各課題に対応する改善策を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上規模拡大や受注増とあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員7名と専務取締役が担当者として連絡先を示しているが、体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    両面幕の品質向上、納期短縮、価格の歩留まり改善を示し、チェーン展開の商業施設など顧客ターゲットも具体的に挙げている。

  • 事業化までの道筋3

    既存納入先への案内、新規得意先開拓、商店街への提案など進め方は書かれているが、期限や時期は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    両面幕は高い製造力を要し一般的に普及していない分野と位置付けられ、差別化された高付加価値製品として示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地場松山市の中心商店街や道後商店街への提案が書かれているが、国が補助する波及効果や雇用創出は読み取れない。

  • 費用対効果2

    重量軽減、縫製時間の短縮、ロス軽減などの効果はあるが、投資額に対する数値的な費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    LED-UV硬化フラットベッド型プリンタを導入したとあるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの言及は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    インクジェット部門は今後も伸展が見込まれると記載があるが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    松山市の中心商店街や道後商店街の吊下げPOPへの提案など、地域の需要を取り込む構想が示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

まずは既存納入先へ案内する。設備導入により品質が向上し、納期も短縮され、価格も歩留まり改善により抑えた提案が可能になった。競争力のある商品で入れ替え需要を取り込み、生産能力向上により受注増につなげたい。地場松山市の中心商店街や道後商店街の吊下げPOP等へも両面幕を提案し、売上規模拡大を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。