ものづくり補助金平成25年度製造業埼玉県

パッド印刷におけるデジタル化による高精度印刷・小ロット対応と技術伝承

株式会社エクセル・タム

この事例のポイント

  • パッド印刷は版を作る費用がかかるため、小ロットには向かない。
  • 2015年2月にデジタル印刷機としてUVインクジェットを導入した。
  • デジタル印刷機の導入により、1点ごとに異なるデザインや小ロットの印刷に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エクセル・タム
所在地埼玉県 草加市
業種印刷・同関連業
技術分野機械制御,表面処理
資本金1,000万円
設立1974年

事業の背景

1974年に田形製作所として創業し、同年パッド印刷加工業を開業した。パッド印刷は半球状のシリコンパッドで溶剤インクを転写する方法で、ゴルフボールやボールペンの名入れなど成形品印刷を柱にしている。近年は1点ずつ違うデザインや小ロットの注文が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力パッド印刷は版を作る費用がかかるため、小ロットには向かない。
  • 新製品・新技術世界的な市場が版を必要としないデジタル印刷へ移行する中、パッド印刷に代わる技術も登場していた。

やったこと

2015年2月にデジタル印刷機としてUVインクジェットを導入した。UVインクは速乾性があり、印刷後すぐに梱包などの次工程へ移せる。デジタル印刷機では色のグラデーションを付けたり、写真のような高精度印刷をしたりできる。4色までの大量印刷はパッド印刷が向くため、両方の方式を使い分けている。同社所有のデジタル印刷機は現在台まで増えている。

加工機UVインクジェット式デジタル印刷機

事業の効果

デジタル印刷機の導入により、1点ごとに異なるデザインや小ロットの印刷に対応できるようになった。色のグラデーションや写真のような高精度印刷も可能になり、印刷後すぐに次の工程へ移せるため作業の流れも速くなった。導入後は「こんなことも、あんなこともできる」という新たな可能性に気づかされた面が大きかったという。一方で、調色や治具作りといったアナログ技術は今も残している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    パッド印刷からスタートし2015年にUVインクジェットを導入した経緯が書かれ、事業の流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小ロット・小物需要の増加というニーズは書かれているが、競争優位の根拠となる自社の強み・弱みの具体的記述が薄い。

  • 課題の認識と解決2

    版を作る費用が小ロットの課題とされる点はうかがえるが、高付加価値化につながる事業計画の内容は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    社内に多くのアナログ技術(調色・治具作り)があることがうかがえるが、補助事業の実施体制の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小ロットでの多様なデザイン印刷や写真のような高精度印刷など、顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の遂行方法やスケジュール、課題解決方法の記述は見当たらず、わずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    デジタル印刷機で曲面や小ロット、写真調の高精度印刷に対応する点が、従来のパッド印刷との差として具体的に述べられている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の中小製造業として川口・草加での事業は書かれるが、国が補助する積極的理由を示す記述はわずか。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタル印刷機の導入による小ロット対応は読み取れるが、サプライチェーンへの波及やイノベーションの記述は具体性が薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    版を必要としないデジタル印刷への移行が業界の流れとして触れられ、市場変化への対応がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    埼玉県草加市・川口市での事業拠点は書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。