ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

多機能な最新鋭機導入による、新たな高付加価値商品創出への取り組み

西染工株式会社

成果インクの色数 8色→9色

この事例のポイント

  • 現状の設備ではプリント加工の新たなニーズに対応できなかった。
  • オリジナルプリント加工製品の創出のため、最新の顔料インクジェットプリンタを導入した。
  • インクの色数 8色→9色。顔料インクジェットプリンタの導入によりインクが8色から9色に増え、色域が広くなって発色・深みが改善した。

事業者のプロフィール

事業者名西染工株式会社
所在地愛媛県 今治市
業種繊維工業
技術分野製造環境
従業員数50人
資本金1,000万円
設立1968年

事業の背景

今治地域はタオル産地として分業体制が築かれており、染色加工業者は創業以来タオルメーカーの動向に左右される経営環境にある。最盛期に27社あった同業者は現在8社にまで減少している。当社は今治地域のタオルメーカー70社と綿糸・各種繊維製品の染色加工で取引関係を持つ一方、自社企画商品の開発・製造販売にも取り組んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術現状の設備ではプリント加工の新たなニーズに対応できなかった。
  • 生産能力タオルメーカーの動向に左右される経営環境の中で、自社商品の創出が求められていた。

やったこと

オリジナルプリント加工製品の創出のため、最新の顔料インクジェットプリンタを導入した。これにより、これまで必要だった前工程と後工程がなくなるほか、機能性を持たせた生地へのプリントが可能となった。また、香料と糊を混ぜたものがインクとして利用可能となり、発注元のプリントデータを直接取り込めるようになった。

加工機顔料インクジェットプリンタ

新しい製品・サービス:プラチナナノ粒子を染色配合して雑菌の繁殖を抑え、臭いを防ぐハンカチタオル「PLAT INUMWET TOWEL」

事業の効果

  • インクの色数 8色→9色

顔料インクジェットプリンタの導入によりインクが8色から9色に増え、色域が広くなって発色・深みが改善した。色を定着させる糊の特性により仕上がりの風合いも高品質を維持できている。前工程と後工程が不要になり、機能性生地へのプリントや発注元データの直接取り込みも可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に染料インクジェットで受注販売を始め、その延長で顔料インクジェットを導入した流れが読み取れる。経営戦略上の位置付けは詳述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    今治のタオルメーカー70社との取引や、染色困難素材への対応力など自社の強みが具体的に書かれ、顧客ニーズへの対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    現状設備では対応できない課題を認識し、前後工程の削減やプリントデータの直接取込みで生産性向上を図る流れが示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    売上を全体の30%程度に伸ばしたいという目標が示されている。ただし付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    創業から長い染色加工の実績や取引関係はうかがえるが、補助事業を遂行する人員体制や事務処理能力は記載されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    インクジェット導入によりインクが8色から9色で色域が広がり、新規顧客獲得への活動と新たなニーズが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    展示会出展やHP・SNS活用など今後の活動は示されているが、スケジュールや課題の解決方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    プラチナナノ粒子配合の抗菌ハンカチタオルが大賞受賞しており、同分野で高付加価値化を図っていることが読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地域のタオル産地で同業者が27社から8社に減った中での取組として地域性はうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    前後工程の削減など効率化の効果はうかがえるが、投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    顧客の高解像度デジタルデータを直接取り込める点はデジタル活用として読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    プリント加工による新たな商品分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述はない。

  • 地域経済への波及4

    今治の産地分業制やタオル産業との取引関係を活かした事業であることが具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

設備導入により自社商品のアイテム数を増やし、商品売上を全体の30%程度に伸ばしたい。展示会出展やイベント参加、自社HPやフェイスブックを活用して新規顧客獲得につなげる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。