ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

装置設計用CADシステムの統合による設計効率の改善

株式会社エムディテクノス

この事例のポイント

  • 設計のキャパ不足により装置の受注機会を失う(失注)ことが増えていた。
  • 利用していた2次元CADを新型の3次元CADに切り替えた。
  • 全ての3次元CADを同一バージョンに統一したことで互換性のないデータの変換作業がなくなり、設計雑務のうち約20%の費用を削減できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エムディテクノス
所在地愛媛県 西条市
業種業務用機械器具製造業
技術分野情報処理
従業員数17人
資本金1,000万円
設立2003年

事業の背景

当社はメカトロニクス技術と画像処理技術を活かし、表面欠陥検査装置などの製造装置を1台1台ユーザーの仕様に合わせて設計・製作している。装置の受注量は装置設計のキャパシティで決まるため、設計能力が受注を左右する。近年は設計キャパ不足で失注する機会が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力設計のキャパ不足により装置の受注機会を失う(失注)ことが増えていた。
  • その他2次元CADと3次元CADが混在し、CADデータの共有ができなかった。
  • その他3次元CAD同士でも導入時期の違いからバージョンが合わず、データ共有に制限があった。
  • コスト・採算設計にかかる費用が増加していた。

やったこと

利用していた2次元CADを新型の3次元CADに切り替えた。既に切り替えていた3次元CADもバージョンが古くデータの互換性がなかったため、新型と同じ3次元CADにバージョンアップした。これにより利用するすべてのCADを統合した。統合後の設計キャパの改善を活かして装置受注の増加につなげるとともに、3次元CADによるプレゼンを強化して新規ユーザーの開拓を目指した。

ソフト3次元CADシステム

事業の効果

全ての3次元CADを同一バージョンに統一したことで互換性のないデータの変換作業がなくなり、設計雑務のうち約20%の費用を削減できた。CADデータの共有も進み、年間設計費用を約20%削減でき、収益改善につながった。設計キャパの強化により、FPD・スマートフォン、二次元電池、食品梱包の分野で装置受注の増加が図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    既存の2次元CADを3次元CADに切り替え、設計キャパ改善を試みたとあり、過去の設計効率化の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    受注が装置設計のキャパで決まる点や失注の増加が書かれ、自社の強みと課題は読み取れるが、市場動向との比較は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    設計キャパ不足による失注増加を課題として示し、CAD統合で設計費用を約20%削減したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    設計雑務の費用約20%削減という数字はあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    CAD統合を社内で実施した事実はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客は長瀬産業など取引先が示され、FPD・二次元電池等の分野や3次元CADによるプレゼン強化も書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の活動予定として太陽電池やLEDへの販路拡大が書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    表面外観検査装置の市場が多岐に広がると書かれ、ユーザー仕様に合わせた1台ごとの設計という特徴はあるが、高価格化の記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    受注増加による販路拡大と新規ユーザー開拓が書かれ、雇用や波及効果の記述は限られる。

  • 費用対効果4

    設計雑務費用の約20%削減、年間設計費用の約20%削減と収益改善が数字で示され、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    3次元CADによる設計効率化は書かれるが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルの記述はない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛媛県西条市の拠点が示される程度で、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

表面外観検査装置の市場は今後多岐にわたることが予想され、医薬品・建材分野でも受注実績があがるなど販路が拡大している。今後は太陽電池やLEDの分野でも新規ユーザーの開拓を進め、さらなる受注拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。