ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

多機能自動包装機の導入による増産体制の構築及び品質の向上計画

山陽物産株式会社

成果生産能力が20%程度向上した

この事例のポイント

  • 受注数量が所有する自動包装機5台のフル稼働による1日の生産能力を大幅に上回り、欠品や納期遅延で大口依頼を断るなど販売機会を失っていた。
  • 多機能自動包装機サーボラッパーを導入した。
  • 生産能力が20%程度向上した。導入した機械によりヘアブラシ、カミソリ、ヘアバンドなどホテルアメニティの包装をほぼ網羅できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名山陽物産株式会社
所在地愛媛県 松前町
業種その他の製造業
技術分野機械制御
従業員数42人
資本金1,000万円
設立1991年

事業の背景

ホテル業界は2020年の東京オリンピック開催や関西地区でのレジャー施設の業況好調などを受けて近年成長速度を増している。それに伴い当社の受注及び引き合い状況も伸展している。海外からの旅行者増加によりホテル稼働率が上がり、新たな製品提案が求められている。また個人経営のホテルでグループホテルからの買収が増加しており、グループホテルへの販路開拓が重要になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑受注数量が所有する自動包装機5台のフル稼働による1日の生産能力を大幅に上回り、欠品や納期遅延で大口依頼を断るなど販売機会を失っていた。
  • 生産能力海外からの旅行者増加に伴う新製品の提案要望に応えるため和紙フィルムを使った商品を提案したが、既存の自動包装機では熱圧着部分の品質精度に課題があり、和紙フィルム袋は外注して仕入れた袋を社内で手加工していた。

やったこと

多機能自動包装機サーボラッパーを導入した。本機でヘアブラシ、カミソリ、ヘアバンドなど多品目を包装でき、部屋置きされたホテルアメニティをほぼ網羅できる。サーマルプリンタを導入し、フィルムに簡単な印刷をしながら包装する機能により既製品のフィルムに小ロットでの名入れを可能にした。静電気除去装置とオートチェッカーも導入し、増産によるコストダウンと、より多くの機能を備えた機械による品質向上や商品の付加価値向上につなげた。

加工機自動包装機サーボラッパー
加工機サーマルプリンタ
その他静電気除去装置
検査測定オートチェッカー

新しい製品・サービス:和紙フィルムを使用したシリーズ「J・モダンシリーズ」

事業の効果

  • 生産能力が20%程度向上した
  • 概算で1日約2万個の増産が可能となった

導入した機械によりヘアブラシ、カミソリ、ヘアバンドなどホテルアメニティの包装をほぼ網羅できるようになった。概算で1日約2万個の増産が可能となり、生産能力が20%程度向上した。これにより既存得意先からの依頼に納期遅延なく対応できるようになり、新規開拓の営業も実施できるようになった。増産によるコストダウンや品質向上、付加価値商品への対応も進んだ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ホテル向け消耗品の製造販売を続けており、増産とフィルム商品拡販は既存事業の延長線上と読めるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ホテル稼働率や海外旅行者増加を背景に和紙フィルム商品を提案したとあり外部環境は触れている。ただし競争優位の根拠となる自社強みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    受注は自動包装機5台でも不足し1日約2万個の増産が可能になり生産能力が約20%向上したと数字で課題と効果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1日約2万個の増産と生産能力20%向上という数値が成果として示されており、目標値の裏付けがある。ただし高付加価値や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    和紙フィルム使用のJ・モダンシリーズを日本風旅館やインバウンド向けに拡販する対象と、海外高級ホテル納入実績が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は台湾・東南アジアへの拡販とグループホテル開拓が予定として書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    和紙フィルムを用いた商品を開発したとあるが、高付加価値化や高価格化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    ホテル業界の成長や海外旅行者増加に触れているが、雇用や波及効果など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    増産と品質向上の効果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値額の増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    サーマルプリンタによる小ロット名入れなどデジタル機器の活用はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛媛県松前町の本社工場からホテル用品を全国に供給しているとあり地域との関わりはうかがえるが、地域経済への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

和紙を使用した新シリーズを国内の日本風旅館やインバウンド客が見込まれるホテルに拡販し、その後台湾及び東南アジアへ取り組む。グループホテルへの営業活動にも積極的に取り組み、業容規模の拡大につなげていく見通しである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。