ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

高精度生産計画に基づく生産性及び品質向上プロジェクト

株式会社トップファクトリー今治

この事例のポイント

  • 各社の生産能力拡大により企業間競争が増している中で、多品種小ロット生産、短納期対応、飛込み案件への顧客要望が強まっている。
  • 全ての製織機(タオル生地製造機)にセンサーを取り付け、稼働状況をモニタリングできるようにした。
  • 製織機の稼働状況をリアルタイムで把握できるようになり、機械停止時間が短縮されて機械稼働率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社トップファクトリー今治
所在地愛媛県 今治市
業種繊維工業
技術分野情報処理
従業員数47人
資本金1,000万円
設立1965年

事業の背景

今治タオルの知名度向上により地域産業全体は好調だったが、各社の生産能力拡大に伴い企業間競争が増していた。多品種小ロット生産、短納期対応、飛込み案件に関する顧客要望も強まっていた。当社は繊維問屋・百貨店・専門店・海外バイヤーからの企画に沿って素材開発・特殊織り対応・量産化を担うタオルメーカーである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力各社の生産能力拡大により企業間競争が増している中で、多品種小ロット生産、短納期対応、飛込み案件への顧客要望が強まっている。
  • 人手・技能熟練工の勘と経験に頼る生産体制が定着しており、商品種類や生産量が増える中で最適な生産計画と正確な納期確認の実現に課題があった。
  • 生産能力合理的かつ効率的な生産体制の実現に取り組む必要があった。

やったこと

全ての製織機(タオル生地製造機)にセンサーを取り付け、稼働状況をモニタリングできるようにした。モニタリング情報を生産計画システム及び販売管理システムとシステム間連携した。これにより生産予定の遅れや混み具合をリアルタイムで把握でき、高精度の生産計画及び正確な納期回答が実現できるようになった。

検査測定製織機用センサー(モニタリング機器)
ソフト生産計画システム
ソフト販売管理システムとの連携

新しい製品・サービス:オリジナル商品の開発、インターネット小売り事業への展開、「長く愛されるロングセラー商品」の開発。

事業の効果

製織機の稼働状況をリアルタイムで把握できるようになり、機械停止時間が短縮されて機械稼働率が向上した。生産計画システムへモニタリング情報を連携したことで最適な生産計画を立案できるようになり、生産計画と販売管理システムの連携により迅速な納期回答が可能になった。機械稼働率と生産計画の最適化により競争力の高い商品の量産化が可能になり、飛込み案件の受注量を拡大できる環境も整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の製織・量産体制を生かし、生産計画の高度化を進めた経緯は読めるが、中期の経営戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    多品種小ロット・短納期の顧客要望が強まる中で、飛込み案件の受注量を拡大できる環境を整えたとあり、外部環境への対応は読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    熟練工の勘と経験による生産体制という課題を認識し、機械稼働率向上と生産計画の最適化で量産化と納期回答の改善を実現したと書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、数ヶ月先の納期回答が可能になったという定性的な成果のみである。

  • 事業を進める体制2

    プロジェクトの実施体制や人材配置、事務処理能力については記載がなく、わずかに社内システム連携の実施にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    数ヶ月先の正確な納期回答が可能になれば差別化になるとの記述があり、選ばれる理由の一部は読み取れるが顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    センサー取付け、システム連携、データ分析という実施の流れは示されているが、スケジュールや期間の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    タオル業界は今治タオルの知名度向上で好調とあるが、競争は増しており、同分野で高付加価値化を図る取組としては言及が薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域産業全体が好調とあり地域性はうかがえるが、国が補助する波及効果や新規雇用創出の具体的記述はない。

  • 費用対効果2

    稼働率の向上や受注量拡大の効果は述べられているが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    製織機にセンサーを取り付け、生産計画システムと販売管理システムを連携させた点は、デジタル技術によるサプライチェーン上の取組として具体的に読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    今治タオルの地域産業として好調な中で、地域の製造業としての取組が述べられているが、地域経済の牽引を示す数値はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

経営理念「生活文化創造企業を目指して」を旗印に、製織技術を活用して長く愛されるロングセラー商品を開発するため、お客様の声を取り入れた商品企画・開発に挑戦していく。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。