回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社愛新鉄工所
成果溶接工程作業時間 140hr→106hr
| 事業者名 | 株式会社愛新鉄工所 |
|---|---|
| 所在地 | 愛媛県 新居浜市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 接合・実装 |
| 従業員数 | 30人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1940年 |
当社は1940年創業で、クレーン関連装置やプラント機器を製造している。大型クレーンの走行装置や吊装置、安全装置を得意とし、国内トップメーカーから信頼を得ている。国内の産業用クレーンの市場規模は約3000億円である。
抱えていた課題
やったこと
大型厚肉構造物を搬送するため、2tの特注仕様の可搬なポジショナーを導入した。溶接ロボットを可動式コンベアに搭載し、ロボットのリーチを増やして稼働率と生産性を最大化するシステムを構築した。センサー設備を導入し、溶接箇所のずれを3次元的に補正できるようにした。
| その他 | 可搬式ポジショナー(容量2t特注仕様) |
|---|---|
| ロボット | 溶接ロボット(可動式コンベア搭載) |
| 検査測定 | センサー設備 |
溶接工程をロボットシステムで自動化し省人化した。操作条件の最適化により作業時間が軽減され、品質も安定した。製作時間全体で24.3%の短納期化、製作コスト10%削減を達成し、ロボット溶接率は81.25%となった。製缶溶接品の製作キャパシティーは1.5倍になった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
従来は溶接品質悪化で改善が進まなかったが、溶接自動化に継続して取り組んできた経緯が書かれ、一貫性がうかがえる。
国内クレーンメーカーの短納期・低コスト要求と国内トップメーカーとの取引が書かれるが、自社の競争優位の説明は薄い。
溶接工程が全工程の58.3%を占めると課題を数字で示し、溶接時間140hrのうち34hr削減と製作時間24.3%短縮を達成した。
短納期化24.3%(目標15%)、製作コスト10%削減(目標5%)、ロボット溶接率81.25%(目標80%)と数値目標と実績が示されている。
従業員30人、製造の一貫体制、工場新設の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。
大型クレーン部品の製作を得意とし、国内トップメーカーとの取引があるが、顧客ターゲットと選ばれる理由の整理は薄い。
溶接ロボットとポジショナーの導入内容や今後の用途開発の方針は書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。
公開されている事例からは読み取れません。
大型厚肉溶接の自動化は同分野で一般的とは言えないが、高水準の高付加価値化を示す具体的記述は少ない。
国内産業用クレーン市場約3000億円や国内回帰への言及があるが、波及効果や雇用創出の記述は少ない。
補助事業で省人化により製作コストを10%削減し、キャパシティーが1.5倍に増えたと費用対効果が数字で示されている。
ロボット溶接とセンサーによる3次元補正を導入したが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。
建機など他分野への進出や製造業の国内回帰に触れるが、構造転換への言及は限定的である。
新居浜市の企業で港湾クレーン部品を製作するが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は少ない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
国内の産業用クレーン市場は円安による日本製クレーンの需要伸長や国内回帰で追い風があったが、新型コロナウイルス感染拡大で物流関連需要が大幅に減少し、今後の見通しは不透明になっている。今後は肉盛り等の用途開発を行い、建機など他分野の部品製造に進出したい。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
ブラザー工業(株)製のツール洗浄機能のあるコンパクトマシニングセンターを導入し、切粉を自動で除去できるようにした。
効果:不良率 0.34%→0.1%
課題を解決するため、車載センサ製作に係る設備を導入し、量産ラインの構築を図った。
効果:製作コスト 100%→25%