ものづくり補助金平成26年度製造業福岡県

省エネルギー空調機筐体フレームの高効率加工システムの構築

ナサ工業株式会社

成果段取り時間 17分→9分

この事例のポイント

  • 業務用省エネ空調機の筐体フレームは形状が複雑で低コスト化が困難だった。
  • 高精度条鋼加工機としてアマダ製のCNCビームワーカーを既存のアイアンワーカーに追加して導入した。
  • 段取り時間 17分→9分。新型ビームワーカーの導入で作業時間が短縮され、品質も向上した。

事業者のプロフィール

事業者名ナサ工業株式会社
所在地福岡県 須恵町
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数97人
資本金1,500万円
設立1974年

事業の背景

当社は設計から機械加工、組み立てまで一貫した体制を社内で構築した精密板金加工の会社で、エレベーターの昇降機部品関連では九州で高いシェアを持つ。業務用空調機の仕事も受注していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力業務用省エネ空調機の筐体フレームは形状が複雑で低コスト化が困難だった。
  • コスト・採算形鋼は発注先から加工済みで支給されており、社内で形鋼を製作できていなかった。
  • 人手・技能既存の条鋼加工機では段取りに時間がかかり、穴開けと切断を別工程で行うため品質を担保しにくかった。

やったこと

高精度条鋼加工機としてアマダ製のCNCビームワーカーを既存のアイアンワーカーに追加して導入した。金型交換が容易で、穴開けと切断を1台で行える。2台の条鋼加工機を横並びにしてフレームを6個試作し、径の異なる穴は複数の金型で開け、穴の種類が多い場合は横のアイアンワーカーを補助的に用いる方法も試した。段取り工程は従来の17分から9分に短縮され、約半分の時間になった。目標の加工精度はプラスマイナス0.3ミリメートル、組み立て精度はプラスマイナス0.5ミリメートルの寸法精度をいずれも大幅にクリアした。

加工機CNCビームワーカー(アマダ製高精度条鋼加工機)

新しい製品・サービス:業務用省エネ空調機の筐体フレーム

事業の効果

  • 段取り時間 17分→9分
  • 目標の加工精度プラスマイナス0.3ミリメートルをクリアした
  • 目標の組み立て精度プラスマイナス0.5ミリメートルをクリアした

新型ビームワーカーの導入で作業時間が短縮され、品質も向上した。段取り時間は約半分になり、生産性が上がった。形鋼を1工程ごとに運ぶ重労働が工程統合により減り、現場作業員の負担も軽減された。短納期と低コストを実現し、他社との差別化や競争力強化につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の条鋼加工機に追加する形で形鋼加工を内製化し、現場の声が発端となった導入と書かれているが、中長期の事業戦略との連続性は詳述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    形鋼の支給から製作への転換で、板金とビームワーカーの一貫製造が強みと明記され、他社との差別化に言及している。

  • 課題の認識と解決4

    形鋼の支給から製作への転換により、段取り時間が17分から9分へ短縮され、短納期と低コスト化を実現したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    段取り時間を17分から9分に短縮、寸法精度をプラスマイナス0.3〜0.5ミリに収めたとの数値があるが、付加価値や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    設計から機械加工、組み立てまで一貫した体制を社内で構築していると書かれているが、人材や事務処理能力の詳細は述べられていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    空調機筐体フレームの量産受注を目指すと書かれ、五輪関係の建設需要やエレベーター部品の九州での高いシェアに触れているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    6個の試作や2台の条鋼加工機を横並びにする方法、穴の種類が多い場合の補助的運用など、遂行方法は書かれているがスケジュールは不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ビームワーカーを持つ板金会社は多くないとあり、わずかに希少性がうかがえるが、高価格化や市場の普及度に関する記述はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    省エネ空調機の国の省エネ方針に応えられると述べられているが、経済波及や雇用創出への言及は限定的。

  • 費用対効果4

    段取り時間が8分短縮され約半分になったこと、加工精度の向上と短納期を実現したことが数字つきで書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    ビームワーカーの導入による板金と形鋼の一貫製造が書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    九州でエレベーター部品関連の高いシェアを持つと書かれ、地域の強みがうかがえるが、地域経済への波及効果は記述されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

ぜひ導入してほしい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。