ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業佐賀県

各国の分析機関との提携による中小企業のための輸出入プラットフォームの確立

株式会社ブルーム

成果従来の水質分析方法に比べて約100倍の感度の分析が可能になった

この事例のポイント

  • 食品分析で消費者の関心が高い農薬の検査に必要な分析機器が、これまでの設備では足りなかった。
  • 食品分析で必要となる農薬の一斉分析のために、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC-MS/MS)を導入した。
  • 従来の水質分析方法に比べて約100倍の感度の分析が可能になった。LC-MS/MSの導入により、従来の水質分析方法に比べて約100倍の感度で分析できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ブルーム
所在地佐賀県 唐津市
業種技術サービス業
従業員数41人
資本金1.905億円
設立1991年

事業の背景

当社は国内でも希少な化粧品に特化した成分分析会社で、医薬品医療機器等法(薬機法)の登録検査機関および水質検査機関としても実績を積んできた。中小企業が輸出入を行う際には、各国のレギュレーションの違いが大きなハードルになっている。各国の法律により配合禁止・配合制限成分が定められ、輸入を希望する化粧品のすべてが国内で販売できるわけではない。専門知識や経験の不足から輸入を断念したり、薬機法違反に問われたりする例が相当数あった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術食品分析で消費者の関心が高い農薬の検査に必要な分析機器が、これまでの設備では足りなかった。
  • 生産能力効率よく多数の農薬を一度に検査する一斉分析には液体クロマトグラフ質量分析装置が必要だが、当社には取得していなかった。
  • 新製品・新技術多岐にわたる食品(農産物・加工品)に対応するため、前処理方法を確立する必要があった。
  • 販路・情報発信各国の配合禁止・制限成分などのレギュレーションの違いが、中小企業の輸出入の障壁になっていた。
  • 人手・技能分析機器を取得するだけでは事業として成り立たず、経験のある人材やノウハウの構築・確保が必要だった。

やったこと

食品分析で必要となる農薬の一斉分析のために、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC-MS/MS)を導入した。選定・導入の際には、各種測定モードおよびシステム全体について感度と精度(ばらつき)を評価し、各項目がいずれも当社の規格に合格していることを確認した。複数の農薬を食品に添加した試料を用いて前処理方法を確立した。導入後は、以前は対応できなかった検査が行えるようになった。

検査測定液体クロマトグラフ質量分析装置(LC-MS/MS)

事業の効果

  • 従来の水質分析方法に比べて約100倍の感度の分析が可能になった
  • 分析時間 100%→33%
  • 農薬分析で約300種類を検査・分析できるようになった

LC-MS/MSの導入により、従来の水質分析方法に比べて約100倍の感度で分析できるようになった。分析にかかる時間も従来の3分の1程度に短縮し、効率化が図られた。農薬分析では約300種類を検査できるようになり、以前は対応できなかった検査にも一定の評価を得て、リピートも増えている。感度と精度の確認により品質面でも信頼性を確保し、新たな取引の拡大につなげている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    化粧品成分分析や薬機法登録検査機関としての実績、食品分析への展開が書かれており、事業の流れは読めるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中小企業の輸出入でのレギュレーション違いという課題認識と、化粧品特化の強みが書かれているが、市場データや競争優位の数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    輸出入サポートのモデル構築を目指すと書かれているが、高付加価値化や成長の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    LC-MS/MSで分析時間が従来の3分の1、感度が約100倍とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    経験ある人材や食品分野の人材確保の必要性が述べられているが、確保の具体策や体制の数字は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    農薬分析で約300種類を検査可能になったことや、以前は対応できなかった検査でリピートが増えたことが書かれ、ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋3

    ノウハウ構築をジャパン・コスメティックセンターと協力して進める方針やスケジュールの方向性が書かれているが、期限や具体的手順は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    国内で希少な化粧品特化の成分分析会社と書かれ、分野の希少性は読み取れるが、高価格化など数値的な根拠は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    中小企業の輸出入支援や日本企業のグローバル展開への貢献が書かれているが、経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果4

    分析感度約100倍、分析時間を3分の1に短縮し、農薬約300種類の検査が可能になったと数字で費用対効果の一端が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    分析装置の導入によるサービス展開は書かれるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの記述はわずかにうかがえる程度。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    欧州・アジアへの展開や輸出入支援が書かれ、成長分野への進出はうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及3

    唐津コスメティック構想や佐賀県唐津市の拠点が書かれ、地域の特性を活かす方向性は読み取れるが、雇用創出の数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ジャパン・コスメティックセンターの会員企業と協力し、ノウハウの構築を効率よく進める。化粧品、医薬部外品、医療機器などに加え、農産物の輸出入を希望する企業を支援できるモデルを作り、対象業種を広げる。「唐津コスメティック構想」にからめ、フランスを中心とした欧州およびアジア地域のマーケットを想定している。フランスを始めとする欧州およびアジア各国のグローバル分析機関との提携も優位に進めていく考えだ。

事業者の声

安心、安全を提供する。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。