ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業佐賀県

顧客ニーズ(短納期・低コスト)に対応するためのハイブリッド窯の導入

有限会社四季の器あさい

成果焼き始めから窯出しまでの時間 40時間→10時間

この事例のポイント

  • 焼き物業界では、まとまった数の受注が減り小ロットの受注が増えている。
  • ガスとマイクロ波の両方を使って焼成する複合窯(ハイブリッド窯)を導入し、ガス窯と比較する検証を行った。
  • 焼き始めから窯出しまでの時間 40時間→10時間。ハイブリッド窯の導入で、1〜2日で焼き上げられるようになり、在庫がない状態でもすぐ顧客に納品できる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社四季の器あさい
所在地佐賀県 西松浦郡有田町
業種その他の卸売業
技術分野製造環境
従業員数6人
資本金300万円
設立1996年

事業の背景

取引先の生地屋や窯元が廃業・高齢化する中、当社は生地の製造や品質管理などを少しずつ内製化してきた。主力は飲食店や冠婚葬祭業向けの業務用割烹食器で、有田焼全体では原材料価格の高騰や他産地との価格競争にさらされ、付加価値の創出が課題になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑焼き物業界では、まとまった数の受注が減り小ロットの受注が増えている。
  • 集客・繁閑お客様の要望が和洋を問わず使える器など細分化し、スピードも強く求められるようになった。
  • 納期・工程窯元は一定量がそろわないと焼成を始めないため、有田焼の発注から納品まで1ヶ月かかるのが通例で、顧客への納品が遅れていた。
  • 生産能力焼成を域内の窯元に依存しており、従来の設備では顧客ニーズに応えられなかった。
  • 納期・工程2016年の有田焼創業400年記念事業で多忙になった取引先の窯元に発注できなくなった。

やったこと

ガスとマイクロ波の両方を使って焼成する複合窯(ハイブリッド窯)を導入し、ガス窯と比較する検証を行った。その結果、ハイブリッド窯で焼いたものは吸水率が低く、生地が焼き締まって水分を吸わず結合が強いため強度が高いことがわかった。焼成に掛かる時間は約16〜20時間から5〜6時間ほどに短縮でき、その分燃料代も抑えられる。燃料代はガス窯の4分の1で、焼き始めから窯出しまでの時間はガス窯の40時間に対し10時間で済む。自社内で焼き上げることで製造時間は7分の1に短縮され、温室効果ガス(CO2)排出量は3.5分の1に低減できることも判明した。

  • その他ハイブリッド窯ガスとマイクロ波の複合窯

事業の効果

  • 焼き始めから窯出しまでの時間 40時間→10時間
  • 焼成に掛かる時間 16時間→5時間

ハイブリッド窯の導入で、1〜2日で焼き上げられるようになり、在庫がない状態でもすぐ顧客に納品できる体制が整った。これにより欠品が起きがちな他産地や外国産より信頼を得て、これまで受注できなかった大口案件の受注が増えている。自社で焼成と試作ができるため外注が不要になり、商品開発も短時間で行えるようになった。製造時間や燃料代、CO2排出量の削減にもつながっている。

今後の展望

今後は有田焼を手頃な価格で提供して購買層を広げ、ネットショップや店舗販売で個人客向けの商品も展開する予定である。遠赤外線の出る素材を使った土鍋や陶板、植木鉢、女性向け化粧ボトルなどに取り組み、一般消費者の需要を掘り起こして新商品の開発と販路拡大を進めたいとしている。ハイブリッド窯の特性を生かした新しい釉薬の開発も計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。