ものづくり補助金平成26年度製造業佐賀県

土木用/住宅用基礎木杭の製造・労働環境改善のため3面杭先削り機の導入

株式会社八坂木材

成果生産可能数量 400本/日→500本/日

この事例のポイント

  • 杭先端の切削角度や面積が不均等で、垂直施工が難しく現場の作業効率を下げており、施工業者から品質向上を求められていた。
  • 3面杭先削り機と加工ラインを導入した。
  • 生産可能数量 400本/日→500本/日。生産可能数量が従来の2~3倍となり、大量受注や急な現場対応も可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社八坂木材
所在地佐賀県 武雄市
業種木材・木製品製造業
技術分野製造環境,立体造形
従業員数17人
資本金1,000万円
設立1971年

事業の背景

木杭は軟弱地盤に有効な工法として見直され、需要が伸びている。佐賀平野の軟弱地盤では木杭が強度・施工コスト・環境面で優れており、住宅基礎や地盤改良での利用が広がっている。当社は土木用・住宅用基礎木杭を製造しているが、チェーンソーによる手作業のため先端加工のバラツキ、生産能力、労働安全面に課題を抱えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度杭先端の切削角度や面積が不均等で、垂直施工が難しく現場の作業効率を下げており、施工業者から品質向上を求められていた。
  • 生産能力大量発注に応えるため、重いチェーンソーで長時間切削する手作業では生産が追いつかなかった。
  • 人手・技能作業員の経験や技術によって加工品質にバラツキがあった。
  • 人手・技能チェーンソーでの長時間切削は、作業員の白ろう病予防や疲労軽減の観点から難しく、機械化が必要だった。

やったこと

3面杭先削り機と加工ラインを導入した。導入した機械は、杭の先削ぎ(3面)が長さ2.0mから6.0mまで、径球90mmから200mmの杭に対応し、フォークリフトによる投入で自動運転ができる。これにより木杭の先端加工が自動化され、高品質で均一な丸太杭の加工・製造が可能になった。作業員は加工ではなく、パイラー投入前の選別や向き替えに専念できるようになった。

加工機3面杭先削り機及び加工ライン

事業の効果

  • 生産可能数量 400本/日→500本/日

生産可能数量が従来の2~3倍となり、大量受注や急な現場対応も可能になった。先端角度が揃い平滑さが増したことで他社との優位性をアピールできるようになった。作業員の労働安全面(白ろう病)が改善し、生産効率も上がった。コスト削減により希望価格での販売に有利になり、収益性の向上も見込まれる。リピートも増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業のチェーンソー加工を機械化する方向性は読み取れるが、事業の経緯や過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    木杭需要の伸びと、先端加工のバラツキ解消による他社との優位性アピールが書かれており、強みを活かす内容が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    先端加工のバラツキと生産能力の課題を示し、生産能力400〜500本/日、2〜3倍増という数字で解決効果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能力2〜3倍増、400〜500本/日という数値目標と成果が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員17人と技術継承の記述はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    木杭が到達杭より圧倒的に安いことや、リピート増加、品質均質化による顧客の反響が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として販路拡大や情報提供が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    木杭は見直しが進む分野とあるが、普及度や高水準の高付加価値化を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    佐賀平野の軟弱地盤や県産間伐材の活用に触れているが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    コスト削減や収益性向上に触れるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動運転の加工機導入は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は具体的に読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    佐賀県武雄市の地域資源である間伐材や佐賀平野の地盤特性を活かした事業であることが具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

土木分野では、セメントやコンクリート製品による地盤改良から木杭による地盤補強への需要増加が見込まれる。庭園資材は加工品質の向上により販路拡大ができる。住宅用基礎杭は、住宅メーカーやユーザーに対し、木杭が到達杭に比べて圧倒的にコストが安いことや、導入機械による高品質な木杭の情報提供を行い、認知度向上を図る。

事業者の声

作業員の経験や技術によってバラツキのあった品質が均質化され、技術の継承面でも非常に助かりました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。