ものづくり補助金平成26年度製造業大分県

冷凍エビフライ製造工程の打粉付け機械開発と工程間の搬送接続技術の確立

大関食品株式会社

成果人員 10人→3人

この事例のポイント

  • エビフライの打粉付けは手作業で人手がかかり、国内製造を続けるには工程の機械化が急務だった。
  • 冷凍エビフライの製造工程で手作業だった打粉付けの機械を開発・導入した。
  • 人員 10人→3人。打粉付けの機械化と工程間の搬送接続により、7名分の作業が機械で代替され、生産スピードは約3割向上した。

事業者のプロフィール

事業者名大関食品株式会社
所在地大分県 宇佐市
業種食料品製造業
技術分野機械制御
従業員数78人
資本金2,500万円
設立1983年

事業の背景

大関食品は昭和38年に沿岸物の貝類や魚介を加工して出荷したのが始まりで、季節や漁獲により操業が不安定なため、昭和45年頃から年間を通して操業できる冷凍食品製造を始めた。主力のエビ加工品は輸入が増え、国内製造は毎年減少している。特にエビフライは海外製が95%を占め、ほとんどが海外製造となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力エビフライの打粉付けは手作業で人手がかかり、国内製造を続けるには工程の機械化が急務だった。
  • コスト・採算海外製造品に対抗するため、人手の多い工程のコストを下げる必要があった。
  • 新製品・新技術各工程をつなぐ搬送技術が確立しておらず、工程が分断されていた。

やったこと

冷凍エビフライの製造工程で手作業だった打粉付けの機械を開発・導入した。これにより、筋切り後の伸ばしから並べ、打粉付け、バッター付けまでの工程を機械で接続する搬送技術を確立した。従来は筋切伸ばしに3人、並べに2人、打粉付けに2人、バッター付けに3人が必要だった。

加工機打粉付け機械
加工機工程間の搬送接続装置

新しい製品・サービス:エビフライの打粉付け機械

事業の効果

  • 人員 10人→3人
  • 生産スピードは約3割向上した。

打粉付けの機械化と工程間の搬送接続により、7名分の作業が機械で代替され、生産スピードは約3割向上した。時間短縮と人の介在の削減で製品の劣化や衛生面の品質が向上し、エビの劣化を抑えてコスト削減と品質向上につながった。削減された7名は解雇せず他部署へ再配置した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和38年の貝類・天ぷら種加工から昭和45年ごろ冷凍食品製造へ移行し、自社一貫製造を守る方針が読み取れる。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外製が95%を占める市場で、エビ本来の味と食感を活かす国内一貫製造を強みとして据えていることが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    人手が多く海外よりコストが高いという課題を認識し、打粉付け機械導入で7名削減・生産スピード約3割向上という改善策を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    7名の人員削減と生産スピード約3割向上という数値目標に近い成果が示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    担当者の話や工程の記述はあるが、事業遂行の人材体制や事務処理能力については記載がほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    エビ本来の味と食感にこだわった主力商品という価値は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後はパン粉付け後のトレー入れ機械を開発し完全オートメーション化を目指すとの計画が示されている。スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    冷凍エビフライは海外製が95%を占めるとあり、同分野で高付加価値化を図る点はうかがえるが、高価格化の記述は乏しい。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国内製造の維持と雇用の再配置に触れているが、経済波及効果や社会的インフラとしての国の補助理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    7名の人員削減や生産スピード約3割向上など効果は示されるが、補助金投入額との対比による費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的なデジタル技術やビジネスモデルの記述はなく、機械化と搬送接続が中心で、サプライチェーン全体への貢献は読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大分県宇佐市に立地し国内一貫製造を続けるが、地域の特性を活かした経済成長の牽引までは具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

パン粉付けされたエビフライのトレー入れの機械を開発し、エビフライ製造工程の完全オートメーション化を目指す。削減された経費は最新設備の買い換えに充て、人と環境に優しい企業づくりを進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。