ものづくり補助金平成27年度製造業北海道

コンクリート製品の性能復活サービスの展開

北海道ポラコン株式会社

この事例のポイント

  • 顧客から透水コンクリート製品は目詰まりするのではないかという懸念が多く寄せられており、社内でも以前から課題視されていた。
  • 既存の高圧洗浄機をポーラスコンクリートに合わせて改良するため、蔵王産業株式会社と共同で高圧洗浄と吸引を組み合わせたオリジナルの屋外洗浄機を開発した。
  • 洗浄によって経年の透水コンクリート設備の治水機能を復活させ、美観と機能性を維持できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名北海道ポラコン株式会社
所在地北海道 札幌市
業種窯業・土石製品製造業
資本金3,000万円
設立1973年

事業の背景

北海道ポラコン株式会社は1970年代から水害対策の集水パイプの製造と施工を手がけ、浸透桝とトレンチ管を主力製品としている。現在は都市のコンパクト化に伴い、売上の民間事業の割合が70%を占めている。広がった街を再編成する中で、建物規模に応じて敷地内で雨水処理を行いインフラ経費を抑える需要が見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度顧客から透水コンクリート製品は目詰まりするのではないかという懸念が多く寄せられており、社内でも以前から課題視されていた。
  • 新製品・新技術屋外や雨水管、河岸を洗うには泥や土砂に強く薬剤を使わない高圧洗浄と吸引を同時に行う機材が必要だったが、既存の高圧水洗浄機は屋内使用を想定したものが多かった。
  • 新製品・新技術こうした開発事業を自力で行おうとすると短期収益性が問われがちで、事業化が難しかった。

やったこと

既存の高圧洗浄機をポーラスコンクリートに合わせて改良するため、蔵王産業株式会社と共同で高圧洗浄と吸引を組み合わせたオリジナルの屋外洗浄機を開発した。ステンレスメーカーなどとチームを組み、打ち合わせとテストを重ねて屋外洗浄機を完成させた。洗浄には薬剤を使わず、泥や土砂に強い高圧洗浄とバキュームを同時に行える仕組みとした。開発したアタッチメントは実用新案を申請中である。公園のレンガ床をボランティアで洗浄するデモンストレーションを行い、無料講演会も開催した。

  • その他高圧洗浄とバキュームを同時に行う屋外用洗浄機オリジナル洗浄機

新しい製品・サービス:透水コンクリート製品の目詰まりを洗浄で解決し、機能を復活させる設備洗浄サービス

事業の効果

洗浄によって経年の透水コンクリート設備の治水機能を復活させ、美観と機能性を維持できるようになった。入れ替え工事に比べて低予算で設備を維持できる点が顧客に評価されている。道外の複数社からパートナーシップの照会があり、他府県への展開の機会も広がった。このサービスは新たな受注の柱として期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    透水コンクリートの製造と治水製品を柱とし、洗浄サービスは既存製品の目詰まり課題への対応として位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    道外からのパートナーシップ照会や海外展開の検討が書かれ、外部需要と自社の製造経験を結びつけている。数値による比較はない。

  • 課題の認識と解決4

    顧客聞き取りで「目詰まりするのでは」という反応が多かったと課題を具体的に示し、洗浄で機能を維持する解決策を打ち出している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    共同開発先や研究者との連携はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    入れ替え工事より低予算で美観と機能を維持できる点、公園デモや資料による提案を書いており、顧客への訴求が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    無料講演会、公園での洗浄デモ、UR・ホテル等への提案と段階的な営業の進め方が書かれているが、期間や指標は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    道内では認知度が低いと記されており、ポーラスコンクリート向けの専用洗浄機で新しい分野を開く点がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    雨水処理による治水や都市の再編成への貢献、札幌市と旭川市での計算ノウハウ採用が書かれ、公共性の説明がある。

  • 費用対効果2

    入れ替え工事よりはるかに低予算で維持できるとあるが、補助金額に対する付加価値の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    共同開発の屋外洗浄機と立命館大学との指標確立の連携が書かれ、技術面の新規性がうかがえるが、デジタル技術の記述はない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    インフラ更新やアジアでの治水需要に触れており、構造転換との関連がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    北海道の治水や凍結対策に取り組み、道内の課題解決を事業の軸としていることが書かれている。

今後の展望

道外からのパートナーシップ照会をもとに他府県での展開を見込んでいる。住宅や商業施設、UR、ホテルなどへの提案を続けており、海外ではJICA事業を視野にインドネシア視察を予定している。

事業者の声

こうした開発事業を自力で行おうとすれば、短期収益性が問われがちです。 事業実施に至ったのは補助金のお陰です

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。