ものづくり補助金平成27年度製造業青森県

イカ自動カット機を利用した高付加価値製品の開発

三富産業株式会社

成果生産量 1倍→2.5倍

この事例のポイント

  • 一次加工の耳・胴体・足の切り離しを7名の熟練従業員が手作業で行っていたため、多くの時間を要していた。
  • 耳・胴体・足の3つに自動で切り分けることができるイカセパレーターを導入し、手作業で行っていた切り分け工程を機械化した。
  • 生産量 1倍→2.5倍。設備導入により生産量が2.5倍となり、生産能力が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名三富産業株式会社
所在地青森県 八戸市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数68人
資本金1,000万円
設立2004年

事業の背景

弊社は創業以来、地元八戸港で水揚げされた生鮮魚介類を活用した水産加工製品の製造販売を行っている。取扱魚種はイカ製品50%、鯖製品30%、サケその他製品20%で、特にイカ製品に強みを持ち、イカの一夜干し・イカの刺身を主力製品として全国の業者に販売するほか、イカの加工業者へ原料として出荷している。イカは鮮度低下が非常に早く、特に刺身用は鮮度が重視されるため、人の手を介さず素早く処理することが求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力一次加工の耳・胴体・足の切り離しを7名の熟練従業員が手作業で行っていたため、多くの時間を要していた。
  • 品質・精度人の手に触れている時間が長いとイカの鮮度と味が急速に落ち、衛生面でも細菌の繁殖によるリスクが高まっていた。

やったこと

耳・胴体・足の3つに自動で切り分けることができるイカセパレーターを導入し、手作業で行っていた切り分け工程を機械化した。イカセパレーターは原料のイカを自動で耳・胴体・足に切り離すもので、人の手に触れる工程を大幅に削減できる。排出コンベアと整形コンベアを組み合わせることで作業効率を高め、生産量の向上と作業負荷の軽減を図った。

加工機イカセパレーター
加工機排出コンベア
加工機整形コンベア

事業の効果

  • 生産量 1倍→2.5倍
  • 切り分け作業の従業員数 7名→1名

設備導入により生産量が2.5倍となり、生産能力が大幅に向上した。作業従業員は7名から1名で対応できるようになり、他6名は別の繁忙な部署へ配置できるため、労働環境の平準化が図られる。作業内容が大幅に短縮されたことで、鮮度維持と細菌の人的二次汚染の防止・増殖防止が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の水産加工事業とイカ製品の強みが書かれ、イカ分割設備導入はその延長として読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    八戸港の地元水揚げ、全国販売、原料出荷などの強みは書かれるが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    7名の手作業による処理に時間を要していたという課題が明記され、設備導入で衛生面と作業効率を改善する対応が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産量が2.5倍になり、従業員7名が1名で対応可能になったという数字が成果として示されている。付加価値額や賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    事業を担う体制として7名の熟練従業員や代表取締役の存在はうかがえるが、補助事業の遂行体制の確保について具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    鮮度維持と細菌増殖防止という製品価値、全国の業者や県外からの受注増という顧客像とニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望としてHACCP認定の取得と品質管理の徹底が挙げられているが、スケジュールや遂行方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    イカの一夜干しや刺身を扱うが、一般的な普及度や高付加価値化の水準について具体的な記述はわずかにうかがえる程度である。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    県外受注の増加や販路拡大が期待されると書かれるが、雇用創出や地域波及効果への言及は薄く、地域の水産業との関係もわずかにうかがえる程度である。

  • 費用対効果3

    生産量2.5倍、7名から1名への作業人員削減という効果が示されるが、補助金投入額との対比による費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    イカの自動切り分け設備の導入は省力化として書かれるが、先端的デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    八戸港の水揚げ品を活用し、八戸産イカの品質と全国的な人気に言及しており、地域の特性を生かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業によるイカ加工の量産化で衛生面の向上も可能となり、コストも抑えられて販路拡大が期待できる。HACCP認定を視野に入れ、導入設備を基に品質管理を徹底するとともに、八戸産イカの人気の高さから県外からの受注増加も見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。