ものづくり補助金平成27年度学術研究、専門・技術サービス業岩手県

耐候性・耐水性を高め、屋外使用に適した蓄光性看板を開発

有限会社東北エヌティエス

この事例のポイント

  • 蓄光看板は耐候性や耐水性に難があり、屋外での使用に適さなかった。
  • 蓄光看板の基材となる板をカットする機械を導入し、外注していた部分を内製化した。
  • 内製化によってコストの削減に成功し、通常の看板と同じ価格帯での販売を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社東北エヌティエス
所在地岩手県 盛岡市
業種広告業
技術分野デザイン,情報処理
従業員数10人
資本金300万円
設立2002年

事業の背景

東北エヌティエスは広告デザイン、室内装飾、屋内看板の製作を手がける会社である。その中の蓄光部は避難看板の製作を行っており、岩手県内では沿岸から内陸までの10市町村ほどで導入されている。避難看板は1m×1m程度までの大きさなら現在の製法で作成できる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度蓄光看板は耐候性や耐水性に難があり、屋外での使用に適さなかった。
  • コスト・採算蓄光看板はコスト面を心配する顧客が多かった。
  • コスト・採算蓄光塗装などの工程を外注に頼っていたため、コストを下げにくかった。

やったこと

蓄光看板の基材となる板をカットする機械を導入し、外注していた部分を内製化した。看板のデザイン用シートをカットするためのカッティングプロッタを導入した。蓄光の性能、つまり明るさを測定するための輝度計を導入した。看板を設置する際のイメージを紙で確認できるよう、インクジェットプリンターを導入した。耐候性・耐水性が高い青緑色に発光する塗料を使い、裏地がアルミの板に直接塗装する製品として開発した。

加工機蓄光看板の基材をカットする機械
加工機カッティングプロッタ
検査測定輝度計
その他インクジェットプリンター

新しい製品・サービス:耐候性・耐水性を高め、屋外使用に適した蓄光性看板

事業の効果

内製化によってコストの削減に成功し、通常の看板と同じ価格帯での販売を実現した。外注に頼らず製造できるようになったため、小ロットの需要にも対応しやすくなった。塗装の色ムラなど品質のばらつきは、現地への訪問や管理体制の整備によって抑えられ、安定した品質での製造が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    避難看板の製作を手がけ、被災地ニーズから開発した経緯が書かれているが、事業戦略上の位置づけは明確に述べられていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    耐候性・耐水性の高い青緑色発光塗料で屋外対応を実現し、岩手県内10市町村で導入と記載があるが、市場分析や競争優位の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    塗装ムラ等の品質課題と外注コストの課題を挙げ、内製化で通常看板と同価格帯を実現したと書かれているが、成長計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、コスト削減で通常看板と同価格帯にしたとあるのみ。

  • 事業を進める体制3

    従業員10名、蓄光部のリーダーが担当し、品質管理のため現地訪問や管理体制整備を行ったと記載がある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    被災地で必要なものとして避難看板を生んだ経緯、耐候性の高い塗料、軽量で壁面に設置できる点など、製品の価値と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    東北から県外・全国展開へ、一般向け看板への展開を進める方針が書かれているが、スケジュールや具体的な方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    耐候性・耐水性が高い青緑色発光塗料を使い、一般的な黄緑色の蓄光看板より高性能な製品として差別化している点が書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    避難看板は災害時の安全確保に資する社会的意義があると書かれているが、経済波及や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    補助金で機械を導入しコスト削減に成功したとあるが、補助額や付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    蓄光看板の内製化による品質管理は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献としては具体性が薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岩手県の沿岸から内陸までの自治体で導入され、地域の災害対策に役立っていると読み取れるが、地域経済への効果は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は東北での展開だが、今後は県外・全国に広げて蓄光の避難看板を普及させたい。一般向けの製品を扱う取引先が多いため、一般向けの看板にも蓄光を広げていきたい。

事業者の声

被災地で今必要なものは何か?

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。