ものづくり補助金平成27年度製造業宮城県

最新ノン・トレイラッパー導入による品質保持技術及び包装工程改善による安全性と生産性の向上

株式会社海祥

成果賞味期限 2週→3週

この事例のポイント

  • 震災後は販路が縮小し、売上の回復が大きな課題だった。
  • 生産性向上と新商品開発のため、最新の生産ラインを導入した。
  • 賞味期限 2週→3週。新しい生産ラインにより、生産性が向上し、納期の短縮が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社海祥
所在地宮城県 名取市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス
設立1994年

事業の背景

株式会社海祥は1994年に創業し、シラスやちりめん、小女子などの小魚を中心に、加工品や総菜の製造・加工・卸売を手がけている。仙台市の卸町と塩釜市に工場を構えたが、塩釜工場は震災で被災し、規模を縮小して卸町工場で事業を再開した。その後、2017年に名取市閖上の水産加工団地に本社工場を新設した。コンビニエンスストアやスーパーマーケットではノントレイ商品が主流になりつつあり、中食市場は拡大傾向にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑震災後は販路が縮小し、売上の回復が大きな課題だった。
  • 生産能力手作業等で多くの時間を要していた工程があり、生産性の向上が必要だった。
  • 納期・工程市場ニーズである納期短縮とロングライフ商品の開発に応える必要があった。
  • 新製品・新技術市場が拡大傾向にある中食に対応した新商品の開発を目指していた。

やったこと

生産性向上と新商品開発のため、最新の生産ラインを導入した。導入したのはノントレイ包装機、総菜製品等の調理にも使えるスチームコンベクション、短時間で急速凍結が可能なブラストチラー、深型容器の製品を生産するトレイシーラーである。複数の食品を同時に加熱殺菌できるスチームコンベクションを活用し、ノントレイ包装機やトレイシーラーと組み合わせて生産を行う体制を整えた。これらの機器の活用により、生産性と顧客ニーズである納期短縮と賞味期限の長期化を実現することが可能になった。

加工機ノントレイ包装機
加工機スチームコンベクション
加工機ブラストチラー
加工機トレイシーラー

新しい製品・サービス:ツインパック商品、生しらす、カキのオリーブオイル漬けなど

事業の効果

  • 賞味期限 2週→3週

新しい生産ラインにより、生産性が向上し、納期の短縮が可能になった。賞味期限が従来の2週間から3〜4週間に伸び、品質面での競争力が高まった。その結果、東海地区以南のマーケットも視野に入るようになった。新しい生産ラインを活かして、ツインパック商品や生しらす、カキのオリーブオイル漬けなどの新商品も生まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    小魚を中心とした海の健康食という創業時からの事業を軸に、震災後の販路回復から中食への進出へつなげており、一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ノントレイ商品の主流化や中食市場の拡大に着目しているが、自社の経営資源の強みや弱みへの言及は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    納期短縮とロングライフ商品の開発という課題を挙げ、賞味期限が2週間から3〜4週間に伸びたと具体的な数字で示している。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性向上を図ると書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ノントレイ商品へのニーズや納期短縮・賞味期限延長による販路拡大の狙いが示され、宅配や弁当チェーンとの取引も挙げられている。

  • 事業化までの道筋2

    生しらすやツインパックなど新商品の誕生や全国展開の方針は書かれるが、遂行スケジュールや課題の解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    中食市場が拡大傾向にあることや、ロングライフ商品・生しらすなど新商品を開発している点はうかがえるが、高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    震災による工場被災からの再建と、名取市閖上の水産加工団地への本社工場新設が書かれており、地域の復興に関わる要素が読み取れる。

  • 費用対効果2

    生産性向上や納期短縮の効果は書かれているが、投資額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数字は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    スチームコンベクションやブラストチラーなど最新の生産ラインを導入し、全国の産地と食卓を結ぶ展開を目指しているが、技術の先進性は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    市場が拡大する中食分野への進出は書かれているが、日本経済の構造転換に資するという観点までは読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    地元三陸の水産加工団地に拠点を構え、地元の産地と食卓を結ぶ方針が書かれているが、雇用創出の数字などは示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

補助事業の成果を活かし、全国展開の食材宅配サービス会社や持ち帰り弁当チェーンなどの企業と取引を広げ、地元三陸のみならず全国の産地と世界の食卓を結ぶ食のプロデューサーを目指している。

事業者の声

従来の賞味期限は2週間でしたが3〜4週間に伸び、東海地区以南のマーケットも視野に入りました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。