ものづくり補助金平成27年度製造業山形県

コントラクト家具製作において最新鋭自動切断機導入による品質・生産性向上と新たな製品群の市場開拓

有限会社イカラシ

成果納期 14日→12日

この事例のポイント

  • 高品質な完成品の需要が高まる中、同業他社との価格競争力や加工精度の高い保有設備の差が受注を大きく左右している。
  • パネルの切り回し工程に、最新鋭の自動運転制御システム搭載型切断加工機(全自動パネルソー)を導入した。
  • 納期 14日→12日。自動切断機による加工精度の向上で後工程の作業時間が短縮され、生産性の向上とコスト削減につながった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社イカラシ
所在地山形県 鶴岡市
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工
従業員数8人
資本金600万円
設立1993年

事業の背景

当社が主力とするオフィスや商業施設のコントラクト家具は、常に新しさが求められる市場である。近年は木工品に樹脂、金物、電気、ガラス等を組み合わせた高品質な完成品の需要が高まっている。同業他社との価格競争力や加工精度の高い保有設備の差が受注を大きく左右する傾向にあり、職人不足で建築工期が遅れる現場も増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高品質な完成品の需要が高まる中、同業他社との価格競争力や加工精度の高い保有設備の差が受注を大きく左右している。
  • 納期・工程職人不足で建築工期が遅れる現場が増え、最終仕上げ工事に位置する造作家具や内装工事に短納期が強く求められている。
  • コスト・採算効率的な生産体制を確立してコストダウンを図り、高品質な製品を短納期で納入することが大きな課題となっている。
  • 新製品・新技術樹脂材、非鉄金属、人造大理石などは自社で加工できず、これらを用いた受注機会を逃していた。

やったこと

パネルの切り回し工程に、最新鋭の自動運転制御システム搭載型切断加工機(全自動パネルソー)を導入した。0.1mm単位の高精度な切断が数値入力により全自動で行われ、手動計測による微妙な寸法誤差や手直しロス、金具類との不具合がなくなった。NCルーターとの併用もスムーズで、後工程の作業が効率よく流れ、大幅な納期短縮が可能になった。これにより、樹脂材、非鉄金属、人造大理石等の自社一貫加工も可能となり、現場連結を伴う大型コントラクト家具の受注も可能になった。

加工機自動運転制御システム搭載型切断加工機(全自動パネルソー)

新しい製品・サービス:木製品に電気、樹脂材、非鉄金属、人造大理石等を組み合わせたオーダーメイドの自社製品

事業の効果

  • 納期 14日→12日
  • オフィス関連受注比率 10%→55%

自動切断機による加工精度の向上で後工程の作業時間が短縮され、生産性の向上とコスト削減につながった。取引先や施主からの信用が高まり、新規顧客も年数件ずつ増加している。木製品と樹脂材などを組み合わせた付加価値の高い完成品の受注は20%増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    木工を中心にコントラクト家具を手掛けてきた延長線上で自動切断機を導入し、樹脂や非鉄金属の自社加工へ広げる位置づけが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    加工精度の高い保有設備が受注を左右するという市場認識と、0.1mm単位の切断や大型連結家具の受注増加という具体的な競争優位が書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    手動計測による寸法誤差や手直しロスが課題と明示され、自動切断機導入で納期を2週間から約2日に短縮したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    納期短縮や受注比率の増加は示されているが、付加価値額や賃上げに関する目標値は記載がなく、目標の数値化が薄い。

  • 事業を進める体制2

    従業員8名の小規模体制は書かれているが、補助事業を遂行する人員配置や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    オフィス・商業施設向けコントラクト家具の高品質化や短納期へのニーズ、新規顧客の増加など、顧客と選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後は自社オリジナルブランド展開や医療・福祉分野への営業開拓を進めるという方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    木製品に樹脂・非鉄金属・人造大理石を組み合わせた付加価値の高い完成品の受注が20%増加したと数値で示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の製造業としての雇用や波及効果への言及はあるが、国が補助する積極的理由としての経済波及や新規雇用の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果4

    約2週間が約2日に短縮、オフィス関連受注比率が10%から55%へ増加と、投入に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動運転制御やNCルーターとの併用は書かれているが、デジタル技術によるサプライチェーン全体への貢献は記載が薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    医療・福祉分野への進出が成長分野として挙げられているが、日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及3

    山形県鶴岡市の地域企業として木工の技術を活かす点は読み取れるが、地域経済の成長を牽引する具体的な記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自社製品のオリジナルブランド展開や設計事務所・デザイナーとの連携を進め、新たな市場の開拓を目指す。医療・福祉分野への営業開拓も進め、多機能な家具の需要に応える。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。