ものづくり補助金平成27年度製造業山形県

ランニングソー導入による木質耐火部材「COOL WOOD」の生産性向上

株式会社シェルター

この事例のポイント

  • 「COOL WOOD」に使う石膏ボードの切削は大半が手作業で、作業効率に問題があった。
  • 石膏ボードのカットと印字作業を、パソコンとの連動により自動化するため、ランニングソー(石膏ボード自動切削機)設備一式と自動マーキング装置を導入した。
  • 「COOL WOOD」の作業速度と精度が向上し、大量生産への効率化と安定した品質の部材提供が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社シェルター
所在地山形県 山形市
業種木材・木製品製造業
技術分野デザイン,機械制御,材料製造プロセス,製造環境,複合・新機能材料
従業員数102人
資本金9,000万円
設立1974年

事業の背景

当社が開発した木を現した木質耐火部材「COOL WOOD」により、防火地域でも木の温もりある木造耐火建築が可能になった。今後ますますの需要拡大が見込まれていた。一方で、石膏ボードの切削は大半が手作業であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力「COOL WOOD」に使う石膏ボードの切削は大半が手作業で、作業効率に問題があった。
  • 品質・精度手作業による切削では精度にも問題があった。
  • その他石膏ボードの粉塵が発生し、生産環境の課題となっていた。

やったこと

石膏ボードのカットと印字作業を、パソコンとの連動により自動化するため、ランニングソー(石膏ボード自動切削機)設備一式と自動マーキング装置を導入した。これにより生産性を大幅に向上させる狙いである。また、石膏粉塵の飛散を防ぐため集塵機を導入した。

加工機ランニングソー(石膏ボード自動切削機)
その他自動マーキング装置
その他集塵機

新しい製品・サービス:木質耐火部材「COOL WOOD」

事業の効果

「COOL WOOD」の作業速度と精度が向上し、大量生産への効率化と安定した品質の部材提供が可能になった。その結果、「COOL WOOD」を使った建物が都市部を中心に建築されており、予定物件を含めて複数の建物が挙げられている。また、鉄骨造・RC造と「COOL WOOD」を組み合わせた木造のハイブリッド建築も企画されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    木質耐火部材「COOL WOOD」の開発と特許取得が事例にあり、製品の位置づけは読めるが、経営戦略上の計画としての一貫性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    特許技術、日本初の1時間・2時間耐火の国交大臣認定、木造耐火需要の拡大見込みが具体的に書かれ、競争優位の根拠が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業による石膏ボード切削の作業効率・精度・粉塵の課題を挙げ、ランニングソーと自動マーキングで量産・低コスト化を図る流れが示されている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性を大幅に向上させるとあるが、付加価値額や賃上げの目標値や数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    防火地域でも木の温もりある耐火建築が可能な点、需要拡大の見込み、物件実績の一覧など、顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に読める。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として仙台支社開設や木耐建会員300会員の目標があるが、設備導入の遂行スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    日本初の木質耐火部材で特許取得・ものづくり日本大賞特別賞受賞と書かれ、木造耐火の分野で高付加価値の製品であることが具体的に読める。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    既存の鉄骨造・RC造を木造に変える技術で、木造の大規模・高層化や都市部での木造建築の普及に資する点が具体的に書かれている。

  • 費用対効果2

    生産性を大幅に向上させるとあるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    木造耐火技術が鉄骨・RC造との混合建築にも使われると書かれているが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの波及は具体的ではない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    ウッドファーストが世界的潮流で木造建築需要が期待されると書かれ、成長分野への進出はうかがえるが、構造転換への言及は具体性が薄い。

  • 地域経済への波及2

    山形市の拠点と仙台支社、南陽市の木造ホールなど地域に関わる記述はあるが、地域経済の牽引や雇用創出への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

木造耐火建築協会への耐火技術提供を通じて会員の拡大をめざし、平成29年度中に300会員をめざしている。東京支社の拡充と仙台支社の開設により全国での営業展開を進める。ウッドファーストが世界的潮流となりつつある中、ランニングソーの稼働率は高まることが見込まれる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。