ものづくり補助金平成29年度製造業福島県

桧バイオマスプラスチックの開発生産と桧精油の抽出を通して、生活環境改善に貢献する事業

株式会社光大産業

成果O157に対する抗菌活性値が基準の倍以上あることが証明された。

この事例のポイント

  • 檜の廃材を有効利用したいが、檜バイオマスプラスチックによる商品は市場に存在しない。
  • 檜鉋屑の微粉砕装置を導入し、複数の粒度を試しながら開発を行った。
  • O157に対する抗菌活性値が基準の倍以上あることが証明された。檜鉋屑の微粉砕で目標平均値を上回る粒子精度が得られ、より良い練和で檜バイオマスプラスチックペレットの生産につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社光大産業
所在地福島県 本宮市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野材料製造プロセス,バイオ
従業員数37人
資本金1,000万円
設立1972年

事業の背景

創業者の木工業の経験を基に設立した家庭用木製品の総合メーカーで、企画開発から製造・流通まで一貫して行っている。森林保護に取り組み、産地を明確にした製品や間伐材の有効利用を進めてきた。日本ではバイオマスプラスチックを使った日用品の市場がまだほとんど形成されておらず、檜バイオマスプラスチックの商品は存在していない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術檜の廃材を有効利用したいが、檜バイオマスプラスチックによる商品は市場に存在しない。
  • 品質・精度製品化へ向けての課題である安定した檜鉋屑の微粉砕粒子精度を獲得し、抗菌性や耐熱性の確認をしなければならない。
  • 生産能力木材乾燥炉から排出される水蒸気を有効利用するために抽出した檜のオイルと蒸留水を、ナチュラルフローラルウオーターとして供給できるように成分及び効能検査を行う必要性を感じていた。

やったこと

檜鉋屑の微粉砕装置を導入し、複数の粒度を試しながら開発を行った。アロマオイルの抽出については、簡易な採取方法しかノウハウがなかったため、関連文献を参照しながらオイル抽出業者等の装置を見学し、木材乾燥機メーカーと共同で既存乾燥装置との連携が可能な抽出装置の開発を行った。檜バイオマスプラスチックによる試作プレートと、導入した弁当用金型で作成した製品について、オイルや抗菌性、耐熱性などの検査を公的機関に依頼した。

加工機檜鉋屑の微粉砕装置
金型弁当用金型
加工機檜アロマオイル抽出装置

新しい製品・サービス:檜バイオマスプラスチックを用いた抗菌性の日用品・業務用品、檜オイルを使った木製家具の保護剤やひのきの香りの雑貨品、消臭スプレー

事業の効果

  • O157に対する抗菌活性値が基準の倍以上あることが証明された。

檜鉋屑の微粉砕で目標平均値を上回る粒子精度が得られ、より良い練和で檜バイオマスプラスチックペレットの生産につながった。檜アロマオイルと檜蒸留水の分離採取が安定して行えることがわかり、抗菌効果が認められて家庭用品や業務用品への販路開拓と製品化の広がりが見えてきた。消臭効果も確認され、生活環境の改善とゼロエミッションの推進に寄与することが期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の木製品一貫製造と設備近代化・IT化の歴史が述べられ、檜バイオマスプラスチック開発との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    檜バイオマスプラスチックの市場が存在しないことや抗菌特性への言及はあるが、競合比較や自社経営資源の強みの具体的分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    製品化への課題として微粉砕粒子精度や抗菌・耐熱性の確認が挙げられ、販路として家庭用・業務用・OEMを示すが、事業計画の数値目標は乏しい。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    技術指導や共同開発、公的機関への検査依頼で未経験分野をカバーしている点は読み取れるが、人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    檜の抗菌特性を活かす方針と、O157に対する抗菌活性が基準の倍以上との検証結果が示されるが、顧客ターゲットの整理は一般的である。

  • 事業化までの道筋3

    製品化への課題と、共同開発・検査・販路開拓の方向性は示されるが、スケジュールや検証の具体的な進め方は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    国内で檜バイオマスプラスチックによる日用品は存在しないと明記され、抗菌特性を活かした未開拓の製品分野である点が具体的に読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    木屑の有機肥料利用や森林保護、ゼロエミッションへの貢献が示されるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    木材乾燥炉の排出水蒸気を活用する抽出装置を乾燥機メーカーと共同開発しており、連携による資源循環の取組は読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    バイオプラスチックや消臭など生活環境改善の方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確でない。

  • 地域経済への波及2

    福島県本宮市の企業であることは示されるが、地域特性を活かした雇用や経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

家庭用品や業務用品を問わず、さまざまな生活環境の改善に寄与し、次世代に繋ぐゼロエミッションをより推進していきたいと考えている。将来的には衛生用品のOEM供給への進出も予定している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。