IT化・自動化による特殊縫製作業プロセスの革新
厚みのある生地の裁断工程の一部を、アパレルコンピュータシステムと自動延反機の導入によりIT化・自動化した。
効果:1着あたりの生産時間 16時間→7時間
株式会社渡辺螺子
| 事業者名 | 株式会社渡辺螺子 |
|---|---|
| 所在地 | 山形県 村山市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 精密加工,製造環境 |
| 従業員数 | 16人 |
| 資本金 | 2,000万円 |
| 設立 | 1960年 |
近年、製造業の海外生産移転に伴い、国内製造業の多くは多品種少量短納期の業務が主流になり、これまでにない生産管理体制を余儀なくされている。多くの中小零細企業は、生産管理体制の構築に迫られながらノウハウも構想も見出せず、マンパワーで注文に対応している。当社は工作機械、自動車、半導体生産装置などの分野向けに機能部品や部品を製造販売している。
抱えていた課題
やったこと
営業担当者が顧客との打ち合わせにノートPCまたはタブレットを社内システムのクライアントとして使い、納期回答や稼働状況、生産履歴、品質情報を顧客先で伝え、その場で受注処理と納期設定、作業指示を行えるようにした。加工プログラムと工具情報、切削条件、留意点、加工チェックシートなどの加工情報を社内サーバに保存し、工作機械とイーサネットで通信して、内蔵メモリを使わずに逐次プログラムを送信する方式とした。従来は機械ごとに行っていた工程をNC複合加工機の導入により一つの工程に集約し、1チャックで全加工を行えるようにした。受注は顧客からEDIで取り込み、社内加工計画を自動で立案して作業指示を出し、外注EDIで外注先とも情報をやり取りして納期までを一貫管理する体制を構築した。
| 加工機 | NC複合加工機 |
|---|---|
| ソフト | 専用ソフトウェア(生産情報の収集・送受信) |
顧客との打ち合わせから、EDI受注、生産情報の送受信、MRPロジックによる多品種少量品と中ロット品の混流生産までを一貫して実現した。生産リードタイムが大幅に短縮され、稼働率も大きく向上した。滞留品や仕掛かり品が減ってキャッシュフローが良化し、収益性と生産性が改善した。無人運転中の稼働情報やアラーム情報も随時確認できるようになり、生産情報の見える化とPDCAサイクルの改善が進んだ。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
独自に構築してきた生産管理システムの拡張として位置付けられ、過去の取組との連続性は読めるが、経営戦略上の明確な位置付けは書かれていない。
多品種少量短納期への対応が課題として挙げられているが、市場動向や自社の強み・弱みと競争優位性の関係までは記述がない。
納期遅延や売上機会損失という課題を示し、EDI受注や計画生産、仕掛在庫低減で解決する計画が具体的に書かれている。
稼働率向上や生産リードタイム短縮は書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。
大学の研究センターから指導を受けている点は読み取れるが、担当体制や人材の具体的な配置は書かれていない。
多品種少量短納期の顧客ニーズへの対応は触れているが、製品価値や顧客ターゲットの整理は十分に書かれていない。
社内サーバ、EDI、NC複合加工機導入など遂行方法は示されるが、スケジュールの記載はない。
キャッシュフロー良化による収益性改善に触れているが、資金調達や財務状況の具体的な記述はない。
公開されている事例からは読み取れません。
海外生産移転による国内製造業の厳しい状況に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。
リードタイム短縮や仕掛在庫減少などの効果は書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。
EDIや生産情報のリアルタイム送受信、外注先とのシームレスな運用など、サプライチェーンへの貢献が具体的に書かれている。
公開されている事例からは読み取れません。
山形県の補助金成果事例として掲載されているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への効果は記述がない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
受注から生産までの一気通貫のものづくり体制を構築し運用することで、人材やノウハウのない事業者が同様の体制を構築するモデルケースとして意義のある事業になったと考えている。今後も山形大学国際事業化研究センターの指導を受けながら、その内容を反映して体制を構築していく。
厚みのある生地の裁断工程の一部を、アパレルコンピュータシステムと自動延反機の導入によりIT化・自動化した。
効果:1着あたりの生産時間 16時間→7時間
当初は金型試作力向上のため3Dプリンターの導入を検討したが、金型強度の検証が十分にできないことが分かり断念した。
効果:金型製作の評価期間 30日→7.5日
溶接部を挟み込む形で複数のヒーターを設置し、加熱範囲や加熱時間を厳密に制御する6点式自動抵抗加熱装置を導入した。
効果:自社設備の増強により他社からのリース費用が無くなり、コスト削減につながった