ものづくり補助金平成27年度建設業山形県

高度分析機器導入に伴う、地域初の新しい水分析サービスの提供

ジャパンクリエイト株式会社

この事例のポイント

  • 現有の計量分析機器では一般的な水道水検査は可能だが、有機溶剤等の分析ができず、依頼に応えられないケースがあった。
  • 水分析に必要な有資格者が入社したことを機に、オートサンプラー付ガスクロマトグラフィ質量分析装置(GS-MS)を新規導入した。
  • GS-MSの導入により、従来できなかった有機溶剤等の分析が可能になり、依頼に応えられるケースが広がった。

事業者のプロフィール

事業者名ジャパンクリエイト株式会社
所在地山形県 尾花沢市
業種職別工事業
従業員数26人
資本金1,000万円
設立1995年

事業の背景

当社は最上・北村山地域で唯一の計量証明事業所として、一般家庭・行政・事業所等からの依頼で水分析を行っている。井戸水、温泉、銀山の銅山跡の地下水調査など、多品種少量のニーズに対応してきた。一方で、現有の計量分析機器では有機溶剤等の分析ができず、外注による対応を続けていた。多様化する顧客ニーズに応えるため、より早く、より高レベルの水分析データを提供する必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術現有の計量分析機器では一般的な水道水検査は可能だが、有機溶剤等の分析ができず、依頼に応えられないケースがあった。
  • コスト・採算対応措置として外注による分析を行っていたため、外注費用がかさんでいた。
  • 生産能力依頼を受けた水を外注先に送るため、分析結果が出るまで時間がかかっていた。
  • 人手・技能分析者が1人で全てを行っており、手作業の前処理工程に負担がかかっていた。

やったこと

水分析に必要な有資格者が入社したことを機に、オートサンプラー付ガスクロマトグラフィ質量分析装置(GS-MS)を新規導入した。従来の分析機器は無機物関係の分析が主流で、有機物は分析できなかったが、本装置により有機溶剤等の分析が可能になった。導入機器はアタッチメントを交換するだけで上下水の分析に対応できる。手作業だった前処理工程が自動化され、サンプルを入れるだけで計れるようになった。これにより時間効率が向上し、機器の有効活用と顧客ニーズへのリアルタイム対応の体制が整った。

検査測定オートサンプラー付ガスクロマトグラフィ質量分析装置(GS-MS)

新しい製品・サービス:地域初の新しい水分析サービス

事業の効果

GS-MSの導入により、従来できなかった有機溶剤等の分析が可能になり、依頼に応えられるケースが広がった。上下水の分析を1台で行えるようになり、多品種少量の依頼にも対応しやすくなった。手作業だった前処理が自動化され、時間効率が上がるとともに、外注に頼っていた分析を社内で行えるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の計量証明・水分析事業を拡張する形だが、経営戦略上の位置付けは事例に記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    唯一の計量証明事業所という地位と、有機溶剤を分析できない現有機器の弱みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    外注費用の増加と分析結果が出るまでの時間という課題を挙げ、新設備で解決する方針が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    水質基準51項目の検査をめざすと示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がない。

  • 事業を進める体制3

    水分析に必要な有資格者が入社したと書かれるが、補助事業の遂行体制の詳細は記載がない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    北村山地域で井戸水や沢水を飲料水に使う需要と、多品種少量の依頼というニーズが具体的に示される。

  • 事業化までの道筋3

    農薬・肥料分析への進出や浄水場委託管理資格の取得など次の段階が示されるが、時期の記載は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    農薬・肥料分析分野への進出が計画されているが、分野の普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の井戸水利用者の安全に関わる分析を担うとされるが、経済波及効果や雇用創出の数字は示されない。

  • 費用対効果2

    外注費削減と前処理自動化の効果が述べられるが、補助金額に対する金額的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    前処理の自動化と複数の上下水分析に対応する装置が挙げられるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    浄水場の維持に必要な分析への展開が述べられるが、日本経済の構造転換に資するとは読み取れない。

  • 地域経済への波及4

    最上・北村山地域で唯一の計量証明事業所として、地域の水の分析を担い、農業分野の需要も見込む。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規顧客を開拓するため、JAが一手に行っている農薬や肥料の分析分野への進出を計画している。さらに高機能な機械を導入し、水道法で定められた浄水場の維持に必要な分析を行う予定である。浄水場の委託管理の資格取得も目指し、ハード・ソフト両面での充実を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。