ものづくり補助金平成27年度製造業茨城県

研究機関の独創ニーズを高精度・短納期で実現する新たな部品試作プロセスの構築

株式会社汎用

成果全体的に生産性が10%アップした

この事例のポイント

  • 研究機関などからの機械や部品の注文は製造途中で仕様が変更されることが少なくなく、変更のたびに機械の進行を止める必要があり、他の作業が滞っていた。
  • 最新型のマシニングセンターを新規に導入し、部品加工の時間短縮と精度向上を図った。
  • 全体的に生産性が10%アップした。新しいマシニングセンターの導入により、部品加工時間が短縮され精度も向上し、全体の生産性が10%アップした。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社汎用
所在地茨城県 阿見町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数20人
資本金4,000万円

事業の背景

茨城県には科学技術拠点都市として注目される筑波研究学園都市があり、筑波大学やJAXAなどの研究・教育機関をはじめ約150の民間研究機関・企業等が集まっている。同社は阿見町に自社工場を置き、用途に合わせた機械の設計から製造、組立、据付、メンテナンスまで一貫して請け負い、試作・単品・小ロットを得意としている。顧客からの発注は研究に関する機械や部品が多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程研究機関などからの機械や部品の注文は製造途中で仕様が変更されることが少なくなく、変更のたびに機械の進行を止める必要があり、他の作業が滞っていた。
  • 生産能力製造時間が長く、仕様変更にも柔軟に対応できる製造ラインが求められていた。

やったこと

最新型のマシニングセンターを新規に導入し、部品加工の時間短縮と精度向上を図った。マシニングセンターは目的に合わせて切断、面を削る、穴を開ける、切削などを行う工作機械で、これを使って機械を作る機械であるマザーマシンとも呼ばれる。新設備により高品質・高スピードでの対応を確認し、従来設備を含めたマシニングの基準化を進めて技術人材の育成にも力を入れた。

加工機マシニングセンター

事業の効果

  • 全体的に生産性が10%アップした

新しいマシニングセンターの導入により、部品加工時間が短縮され精度も向上し、全体の生産性が10%アップした。これにより顧客の独創的なニーズを高精度・短納期で実現する部品製作プロセスが構築できた。受注も増加した。さらに従来設備を含めたマシニングの基準化を進め、工場全体の生産性と技術人材の育成を両立させる体制を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    顧客の独創ニーズに応える部品試作を行ってきた強みと、マシニング導入で受注が増えた流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    試作・単品・小ロットに強く、顧客と一から作る強みが語られているが、市場動向や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    変更で作業が止まる課題を認識し、最新マシニング導入で製作時間の短縮と精度向上を実現、生産性10%アップと数字で示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産性が10%向上したという実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従来設備との基準化や人材育成に注力すると書かれているが、人員体制や事務処理能力の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    研究機関や企業の独創的ニーズに応える強みは読めるが、ターゲットの定量的な裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    基準化と人材育成を進める方針はあるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    独創性の強い機械や部品を扱うとあるが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    筑波研究学園都市の研究機関・企業に近い立地で地域の研究開発を支える点がうかがえるが、国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    生産性10%向上や受注増加が示されるが、補助金投入額との比較や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新マシニングの導入はあるが、先端デジタル技術の活用や地域サプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    県内の研究機関や企業からの発注が中心と書かれ、地域での事業展開は読めるが、雇用創出や成長への寄与は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は県内外からの発注が中心だが、いずれは海外からの受注も取り付けたいと考えている。生産性の向上と人材育成の両方を行い、企業としての競争力を強化していく。

事業者の声

「作業はロボットが代わってくれるかもしれないが、積み重ねた経験を生かしてより良い仕事をするのは人の担当。ベテランの経験値を若手と共有し、一つの仕事を次の仕事につなげていきたい」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。