ものづくり補助金平成27年度製造業栃木県

最新型レーザー加工機とIoT技術導入による板金製品製造工程の生産性向上事業

株式会社大熊製作所

この事例のポイント

  • 最重要顧客の海外進出に合わせて発注量が1年後に50%増える見込みとなり、現状の生産能力を少なくとも25%程度向上させる必要があった。
  • 炭酸ガス二次元レーザー加工機ML3015eX-45CF-R(三菱電機)を導入し、板金製品の製造工程に用いた。
  • 最新型機の導入により、最適な加工条件を容易に得られるようになり、作業効率は15〜30分/日程度、全体で約3〜6%向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大熊製作所
所在地栃木県 川口市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数140人
資本金1,000万円
設立1944年

事業の背景

当社は自動車・建設機械の精密板金加工製品を主力とし、一点物から月産100個前後の小ロット品まで、熟練のハンドワークを強みに多品種の精密加工を行っている。自動車・建設機械業界では、今後大きな成長が期待できない国内市場でのシェア争いに加え、海外市場獲得の活動が活発化している。特に約10年前から取引を始めた国内自動車メーカーが現在の最重要顧客であり、その海外進出に合わせて発注量の大幅な増加が確約されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力最重要顧客の海外進出に合わせて発注量が1年後に50%増える見込みとなり、現状の生産能力を少なくとも25%程度向上させる必要があった。
  • コスト・採算自動車・建設機械業界で価格・納期・品質への要求が増すなか、短納期化と納入価格の低減を実現する必要があった。
  • 人手・技能レーザー加工機の最適な稼働条件を、ベテラン従業員の勘と経験による試行錯誤に頼っていた。

やったこと

炭酸ガス二次元レーザー加工機ML3015eX-45CF-R(三菱電機)を導入し、板金製品の製造工程に用いた。この機種はIoT技術に対応し、推奨使用条件に沿って最適な加工条件を容易に得られる。加工機メーカーが推奨するIoTの「リモートサービス」を活用すれば、クラウドサーバーを介して運転状況をモニタリングできる。新機種への入れ替えで見込める生産性はカタログ値で15%程度、リモートサービスの活用でさらに20%程度向上できる想定で、これを目標に加工工程の作業効率向上を目指した。

加工機炭酸ガス二次元レーザー加工機 ML3015eX-45CF-R(三菱電機)

事業の効果

最新型機の導入により、最適な加工条件を容易に得られるようになり、作業効率は15〜30分/日程度、全体で約3〜6%向上した。レーザー切断加工工程の生産性は約10〜12%、生産量は約20%向上し、当初計画の25%増を現状の稼働時間内で達成した。厚板(12mm以上)の加工速度は既存機種より30%を超えて向上し、使用頻度の高い板厚9mmでも改善効果が出た。板金加工から塗装までの一貫体制も確立し、高品質な製品をより早く供給できるようになった。

今後の展望

2018年に宇都宮西中核工業団地内に栃木工場を新設し、国内2拠点と海外2拠点の生産ネットワークを強みに、今後は自動車業界以外にも精密板金加工技術を活かしたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。