ものづくり補助金平成27年度製造業群馬県

小型プラスチック製品の独自一体製法を応用した、革新的生産技術の開発

株式会社中央ハイテック

成果2018年7月期の売り上げ1,000万円、21年7月期2,000万円を見込む

この事例のポイント

  • プラスチック製品製造では人件費高騰や海外企業台頭の影響で国内拠点の縮小と海外進出が進んでいる。
  • 既存の独自一体成形技術を応用し、硬質樹脂ABSでの蝶番の一体成形技術を開発した。
  • 2018年7月期の売り上げ1,000万円、21年7月期2,000万円を見込む。硬質樹脂でも蝶番の一体成形が可能になり、樹脂の選択の幅が広がって大型製品への展開が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社中央ハイテック
所在地群馬県 高崎市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数32人
資本金8,000万円
設立1960年

事業の背景

当社は金型設計・製作から成形量産、組立、完成梱包まで一貫して受注し完成品として納品している。多種多様な分野の大手企業と取引し、特定分野で積み上げたノウハウを別分野へ応用することを強みとしている。一方、プラスチック製品製造では人件費高騰や海外企業台頭により国内拠点の縮小と海外進出が進んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力プラスチック製品製造では人件費高騰や海外企業台頭の影響で国内拠点の縮小と海外進出が進んでいる。
  • コスト・採算コスト競争の激化で海外進出は加速し続けており、海外生産を上回るコストパフォーマンスとリードタイムの短縮が必要である。
  • 人手・技能複数の単純部品を組み立てる工程に費用がかかり、組み立て費用をゼロに近づける技術が求められている。
  • 新製品・新技術大型化に対応するため、ポリプロピレン以外では不可能だったヒンジの技術を、より硬質な樹脂で実現する必要があった。
  • 品質・精度ABS等の硬質樹脂では、一般的な樹脂成形のヒンジ技術では繰り返しに耐えられず破断してしまう。

やったこと

既存の独自一体成形技術を応用し、硬質樹脂ABSでの蝶番の一体成形技術を開発した。10倍以上の体積・重量の試作品を目指し、電動射出成形機220tと5軸サーボ取出機を導入した。3つの部品を一度に成形し、蝶番の機構を4カ所形成して離型時には組み上がった試作開発品が排出される金型を試作した。試作金型で試作品を作製し、検証と調整を繰り返した結果、硬質・軟質ともに外観上問題ない試作品が完成した。

加工機電動射出成形機220t
ロボット5軸サーボ取出機
金型試作開発品用金型

新しい製品・サービス:ABS等の硬質樹脂による蝶番の一体成形技術を応用した、大型を含む樹脂製品

事業の効果

  • 2018年7月期の売り上げ1,000万円、21年7月期2,000万円を見込む

硬質樹脂でも蝶番の一体成形が可能になり、樹脂の選択の幅が広がって大型製品への展開が可能になった。動作性能と機械強度は蝶番として実用レベルにあり、特に機械強度は予想を超えた成果となった。エアゾール業界に加え自動車・化粧品・家電業界などへ展開し、組み立て費用ゼロと海外生産を上回るコストパフォーマンスの実現を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    取引先の多い大手企業との取引や、別分野へのノウハウ応用を強みとする記述があるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外進出の加速という外部環境を示し、組み立て費用ゼロへの挑戦で海外生産を上回るコストとリードタイム短縮を狙う点が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    人件費高騰や海外企業台頭を課題とし、複数部品を成形工程中に組み立てる技術で課題に対応する点が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    2018年7月期売上1,000万円、21年7月期2,000万円の見込みと、21年7月期1,000万円目標が示され、数値目標がある。

  • 事業を進める体制3

    従業員32人で金型設計から組立・梱包まで一貫受注している実績は読み取れるが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    エアゾール分野の取引先向け製品や化粧品・家電など顧客ターゲットと用途が具体的に示され、ニーズの裏付けも一定ある。

  • 事業化までの道筋3

    大型化・硬質樹脂化に向けて試作と調整を重ねた経緯や今後の展開先は示されるが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    硬質樹脂ABSによる蝶番の一体成形は、既存のPP中心の技術から高付加価値化を図る内容として読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    国内生産の維持や海外流出の抑制、プラスチック産業全体への貢献が述べられるが、雇用や波及効果の数値は薄い。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、費用対効果に関する数値は示されておらず、わずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献2

    一体成形による組立工程の省略は生産技術の革新だが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献の記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    プラスチック産業の国内回帰と海外流出抑制に触れており、構造転換への言及がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    群馬県高崎市の企業であることは示されるが、地域特性を活かした雇用創出や成長牽引の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

エアゾール業界の既存独自技術採用先から事業化の見込みがあり、2021年7月期に売上1,000万円を目指す。化粧品・雑貨・健康業界や自動車・機械・家電業界、環境エコ業界へも展開する。

事業者の声

硬質樹脂による一体成型技術は、極めて広い分野・業界に貢献できると確信している。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。